Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

GMT「Carthage」

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クロノノーツゲームからGMT社「Carthage」が到着。古代戦略級シリーズTHE ANCIENT WORLDの2作目。1ターン=1年、1ヘクス=13マイル、1戦力=歩兵500or騎兵300or戦象10。ユニット1120個のセミ・ビッグゲームである。

テーマは名将スキピオハンニバルで有名な第二次ではなく、 第一次ポエニ戦争(ローマ対カルタゴ)。シナリオは4本。古い順から並べると、「アガトクレス」(カルタゴシラクサ)「第一次ポエニ戦争キャンペーン」 「ヒエロン」(キャンペーンの序盤2ターンのみ) 「カルタゴの傭兵叛乱」(戦後) キャンペーン以外は、短いシナリオ。戦役を彩る指揮官たちは、能力的に地味な人ばかり。せいぜいハンニバルの親父ハミルカルとか スパルタの傭兵隊長クサンティッポスが目立つかな。ローマ側なんて無個性もいいとこだが、エピソード的に覚えやすい人もいないワケではない。カルタゴに捕まって戦象サッカーボールの刑にされたレグルスとか 「食わぬなら殺してしまえニワトリを」のプルクルスとか。 ※ニワトリが餌を食べれば吉とするローマの占い。 トラパニ海戦前にも占うが、あいにくニワトリ君は餌を食べず。 キレた指揮官プルクルスは「水なら飲むか!」と叫んでニワトリを海へ放り込む。この罰当たりな逆上のせいか、ローマ海軍初の敗退。プルクルス罰金。そんなドングリの背比べ的指揮官ばかりだから、この戦争は20年以上も続いちまったのだろうか。とは言えシチリア島を巡る戦いなので海陸複合作戦を指揮できるし、思うほど地味ではないかも。海戦ルールも詳細になり、漕ぎ手?の練度が加わったり箱絵にもあるカラス(船から船へ乗り込む橋みたいな奴)も登場。

システムはチット引き、移動はヘクス毎に消耗値を蓄積するらしい。らしいと言うのは、これ翻訳ルールがないのだ。しかも訳すにはかなりの分量があるし、しばらく眺めて過ごすしかない。