Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

GMT 「Crisis:Korea 1995」

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GMT「Crisis:Korea 1995」の中古品を購入。元々は1991年発売のゲームだが、当時はすでに自分がウォーゲーム趣味から離れつつあったので、本作に触れる機会もなかった。本作のテーマは、1990年代での発生を想定した第二次朝鮮戦争である。2012年には本作のアップデート版と言える「Next War:Korea」が発売されているため、そちらもご参照していただきたい。

※2012年7月12日 GMT「Next War:Korea」

すでに本作は旧作の烙印を押されており、まして最新の状況とデータが重んじられる現代戦ゲームにあっては、もはやプレイする価値も薄れている。実際自分も、これから先プレイするならば「Next War:Korea」を、と思っている。ただ1990年代に朝鮮戦争が起きていたら……と云うシミュレーションをしたいならば、本作にも価値を見いだせるかもしれない。たとえば在韓米軍は当時、まだM1戦車装備の重機甲部隊を展開しており、そういった部隊がどう機能したかを検証したいならば。

一応本作と「Next War:Korea」のゲームスケールは同じである。1ターン=3.5日、1ヘクス=7.5マイル=12km、1ユニットは師団~旅団・連隊(基本)である。基本システムはGDW「Third World War」を継承しており、本作にもふんだんに航空ユニットが色を添えている。ゲームとしてはしっかりした作りであり、恐らくプレイすればそれなりに楽しめたと思う。自分も日本語チャート等を自作し、準備だけは整えていた。

しかし自分は結局、本作をプレイせずに今に至っている。なにしろ本作の北朝鮮軍、韓国軍陸上ユニットは同じ肌色をベースとしているため、盤上に配置するとぱっと見、同じ勢力に見えてしまうのだ。これがネックとなり、どうにもプレイが始められなかった覚えがある。この辺りまだウォーゲーム・グラフィックの過渡期的な作品であり、さすがにGMTも酷いと思ったのか、後にほとんどの陸上ユニットを新規グラフィックにし、C3i誌に付けている。

「Next War:Korea」ではもっと判りやすいユニットなのでその心配は無く、やはり古い本作の出番はもう無いかなと思っている。それも仕方の無い出来だったのだ。