Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

Command Magazine #48 「Decision in France」

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コマンドマガジン48号を購入した。目当ては付録ゲーム「Decision in France」である。本作で扱うのは1944年6月25日~9月2日のWWII西部戦線。ノルマンディ半島に上陸した連合軍が、半島からの突破を図り、パリへ向かって突進、さらにはドイツ国境へと向かう過程を模している。マーク・シモニッチ作と云うことで注目はしていたが、あいにくRhino版を買い逃していたので、個人的には嬉しい再版だった。

※追記:2002年に購入した後、2016年ぐらいに知り合いさんに売却し、また2021年にヤフオクで買い直した。もうプレイしなくても良いかなと思っていたが、やはりシモニッチのWWII作戦級は手元に置いておこうということで。

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ゲームスケールは1ターン=3日、1ユニット=師団~旅団/連隊~大隊。ターン・シークエンスは、移動・戦闘を繰り返すオーソドックスなものである。本作では1個師団は3~6ステップを有し、ステップロスする毎に師団個別の戦力減少ユニットに置き換えていく。またステップを分割して戦闘団を捻出することも可能である。

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こちらがドイツ軍。歩兵師団は平均3ステップだが、国防軍装甲師団は4ステップ、SS装甲師団が5~6ステップという頑強さ。連合軍としては、それをいかに出血させて削っていくかがポイント。

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こちらが英米連合軍。師団は一律4ステップ。ドイツ軍とステップを削り合うことになるが、補充はドイツ軍より潤沢なので、ローテーションを組んで攻撃を継続していくことになる。

これまでに何度かプレイもしたが、ターン手順がシンプルなせいか、意外なほどゲームはさくさく進められ、遊びやすかった覚えがある。序盤の展開は、狭いノルマンディ半島部に限られ、一進一退の攻防を繰り返すことに終始したが、いったん突破が始まると、今までのペースが嘘のようにダイナミックな機動戦になったのが印象的だった。その突破後の戦闘はやや大味にも感じられて、半島部での戦闘の方がスリリングだった気もする。半島部の拡大マップを作って、そこだけ切り取って遊んでもいいぐらいだなと。