- 作者: ウィリアムソンマーレー,マクレガーノックス,アルヴィンバーンスタイン,Williamson Murray,MacGregor Knox,Alvin Bernstein,石津朋之,永末聡,歴史と戦争研究会
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2019/09/10
- メディア: 文庫
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文庫化された「戦略の形成(上下)」を購入した。2007年に刊行されたハードカバー版は未読。 なぜ当時買わなかったんだろうなあ。その時は、予算的に、上下巻6千円がキツかったのかもしれない。いずれにしろ、ありがたい文庫化である。
本書は、複数の歴史家・戦略研究家による、さまざまな時代・国家の戦略の成り立ちを解き明かしたもの。ここで言う戦略は、あくまでもケースバイケースであり、その背景にあった、それぞれの国家の事情や経験、民族性、時代背景などを分析することで、なぜその時、その国家が、そのような戦略を有したのかを解説している。テーマとして採り上げられているのは、古代のペロポネソス戦争、ローマ対カルタゴ戦争から、中世の中国、近世のハプスブルグ家と多岐にわたるが、個人的に興味深かったのは、やはり第一次世界大戦から、第二次世界大戦へと続く中での、ドイツ、イギリス、アメリカ、ソ連、イタリア、フランスの戦略の変遷。これを通して読むと、第二次大戦の素地となった第一次大戦を理解することで、また第二次大戦の理解も深まると思う。まあ、自分も第一次大戦には疎いのだが、このあたり、地続き的に眺めておかないと、第二次大戦の各国の戦略の土台も理解できないのだろうなとは思う。
ちなみに今、我が家にある第二次大戦の戦略級ゲームは、GMT「A World at War」(Advanced Third Reich + Empire of the Rising Sunのアップグレード版)と、大戦前のヨーロッパの政治状況を扱う「Gathering Storm」だけである。「A World at War」は、ルールの分量が凄まじくて、なかなか太刀打ちできなさそうだが、いずれ触れてみたい。