Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】バリー・リーチ「独軍ソ連侵攻」

独軍ソ連侵攻

独軍ソ連侵攻

 

ぶらり立ち寄った新橋駅前の古書市で、バリー・リーチの「独軍ソ連侵攻」を300円で購入。前々から読みたかったが、今まで価格と状態がちょうど良いモノと出会えず、何度かスルーしたものの、今回ようやくの入手。1981年発行だから、すでにウォーゲーマーだった中高生の頃に読んでいてもおかしくないけれど、なぜか縁が無かった本でもある。

原書は1973年と古いが、内容は「ソ連侵攻は、ヒトラーの思いつきだったのか?それとも以前からの計画だったのか?」「なぜヒトラーは、イギリスを打倒する前にソ連へ侵攻したのか?」「ドイツ軍は、ソ連侵攻をどのように計画したのか?」「なぜバルバロッサ作戦は失敗したのか?」という「作戦史」に焦点を当てて、ドイツ軍のソ連侵攻を戦略・作戦面から分析するという、いかにもウォーゲーマー的な内容になっている。出版は古いとは言え、すでに本書でも、ドイツ軍の敗北をすべて死せるヒトラーの責任にしようとする旧ドイツ軍人の思惑も見透かされており、そういう意味では、真っ当な研究書だと思う。

そろそろ「TSWW:Barbarossa」(コンポーネント的には史上最大級のビッグゲームになるはず)も発売されるようだし、ちょうど良い参考書になりそうだ。これ、再版すればいいのになあ。