Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

GMT「Holland'44」Solo-Play AAR Part.3 08-11 Turns

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マーケット・ガーデン作戦75周年記念ソロプレイ・その3。第8(9月19日夜間)ターン開始時点で、イギリス第30軍団は、アメリカ第101空挺師団と連結し、Udenまで進出。しかしその先で援軍を待つアメリカ第82空挺師団とイギリス第1空挺師団は補給切れとなっている。ショートゲームの勝利条件は、第11ターンまでにWaal川北岸に連合軍の非空挺ユニットが4個以上あれば連合軍の勝利だが、果たしてそれまでにNijmegen橋を渡ってWaal川の向こうへ行けるかが勝負と。 

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Son橋に続いてBest橋も修復され、イギリス第30軍団主隊は一気にVeghelへ到達。 

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さらにイギリス第30軍団先鋒の近衛機甲師団は、第82空挺が援軍を待つGrave橋まであと4ヘクス(8km)に迫った。 

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しかし第8ターン裏。Uden近郊に、ドイツ第107装甲旅団が集結。ルールブック記載のプレイヤー用ヒントにあるように、5ユニットを束ねて、連合軍の補給路を断つ作戦である。 

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第9(9月20日午前)ターン。イギリス近衛機甲師団先鋒がGrave橋を通過し、アメリカ第82空挺師団への補給路が開通された。

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しかしすかさず第9ターン裏、ドイツ第107装甲旅団が、Uden付近で連合軍の縦隊を攻撃。1スタックを潰走させ、さらに戦闘後前進中の突破攻撃によって、さらにもう1スタックを後退。これにより連合軍の補給路は断たれ、第82空挺はもちろん、先行している近衛機甲師団などのユニットも補給切れに陥った。ちなみに第107装甲旅団の反撃は史実より2日早いが、ショートゲーム(11ターンで終了)なら、このあたりで連合軍の邪魔をするのも良いかもしれない。 

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続く第10(9月20日午後)ターン。連合軍は、砲兵と航空支援のもと、第107装甲旅団に反撃をしかけ、これを撃退。再び補給路を確保して、Nijmegen方面へ部隊を送り込んだ。まあキラースタックとは言え、多勢に無勢ではこの程度か。まるで同じSimonitch作「France'40」のドゴール将軍の反撃のような…… 

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そのNijmegenには、ようやくイギリス近衛機甲師団が到着。市内の制圧も終わり、次の最終ターンで対岸に攻撃をしかけ、非空挺4ユニットが渡河できれば勝利と。これに対して第9ターン裏、ドイツ軍もNijmegen橋の北詰へ第10SS装甲師団「フルンツベルグ」のユニットを集結させた。

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そしてショートゲーム最終の第11(9月20日夜間)ターン。近衛機甲師団によるWaal渡河攻撃は失敗。やはり史実同様、工兵ユニットによって空挺ユニットを渡河攻撃させた方が良かったのだろうが、あいにく工兵ユニットがまだ到着していなかった。もし工兵が到着していたなら、5420か5521ヘクスも守る必要があるので、守備ユニットを置かなければならないと思う。 

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しかし孤立しているとはいえ、Arnhemのイギリス第1空挺師団は頑強に抵抗中。ドイツ軍も、毎ターン攻撃は仕掛けたものの、一方的に損失を喰らうことが多く、その防御線を突き崩せなかった。 

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とりあえずの第一印象。さすが安心・安定のSimonitch作品。ルール的な疑問点も少なく、初見でなんとなくプレイしても、史実っぽくなるあたり、とても優等生だなと。その反面、新たな驚きは少ないが、こういう安定作品も手元にあって欲しい。

まあ、日頃から妙に難解なゲームにばかり触れていると『そこまで再現しなくていいだろ』とか『それをプレイヤーにやらせる気か、本気か』と、ゲームに対してツッコミを入れることが多いし、それを楽しんでいる部分もある。しかし本作で、そういったツッコミを入れる機会はほとんど無く、逆に寂しかったり。ある意味、贅沢な不満……さあ、また面倒なウォーゲームに戻ろうか。