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【Battalion Combat Series】「Brazen Chariots」Operation Battleaxe Solo-Play AAR

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BCS(Battalion Combat Series)第3弾「Brazen Chariots」の「Operation Battleaxe」シナリオをソロプレイしてみた。その名の通り、1941年6月のイギリス軍の攻勢、バトルアクス作戦を扱うもの。1マップ、3ターンのみと、例会など半日あれば完遂できそうな規模である。

攻めるイギリス軍は、Halfaya峠にインド第11歩兵旅団を向かわせ、Capuzzuoにはイギリス第7機甲師団の第4・第7機甲旅団(マチルダ戦車装備)、第22近衛歩兵旅団、側面には第7機甲師団の支援旅団を送り込んでいる。イギリス軍戦車隊の練度はまだ低いものの、マチルダ戦車の頑強さに助けられてか、ドイツ軍戦車隊とそこそこ渡り合える程度にはなっている。

ただ上の図を見れば分かるように、海岸沿いにいるインド第11歩兵旅団以外のフォーメーションは、すべて同じ補給路に頼っている。一応、これらのフォーメーションは「Buddy(僚友)」部隊なので、補給線が重なるペナルティは被らないが、その補給線をドイツ軍にバッサリ切断されると全軍お手上げになるので、初期のうちに対処した方が良さそうだ。

対する枢軸軍は、Halfaya峠にBach戦闘団、Sollum~Capuzzuo~208高地を結ぶ線にイタリア軍守備隊を配し、それぞれ88mm高射砲(射程2ヘクス)の支援を充てている。ただし、各陣地を守るのは中隊規模(2ステップ)ばかりで、あまり頼りにはならない。その後方には、ドイツ第15装甲師団が控え、第2ターンの増援としてドイツ第5軽装甲師団も登場する。

史実では、ドイツ軍が、イギリス軍にSollumやCapuzzuoを奪われながらも、大きく迂回してイギリス軍側面に回り込み、これを撃退……という展開になっている。さて今回のソロプレイではどうなるか。 

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まず6月15日(第1)ターン開始。先攻はイギリス軍。まずイギリス第4機甲旅団が、補給段列を別ルートに変え、一時的に機能不全(Ghost)にしつつも、活性化に成功。砲撃と歩兵による通常攻撃で、ドイツ軍の6/300オアシス中隊を除去し、Qalalaの陣地を奪った。それ以外のフォーメーションは、活性化に一度しか成功せず、枢軸軍陣地に迫っただけで終わった。

なにしろイギリス軍のフォーメーション司令部は、いずれも指揮範囲が短い(5ヘクス)。通常攻撃が行えるのは、指揮範囲内だけなので、まず最初の活性化で司令部を前進させ、攻撃目標を指揮範囲に収めたうえで、次の活性化で攻撃することになる。そしてそれは、司令部を前線近くまで持っていかなければならないという意味で、非常に危険でもある。

また枢軸軍陣地には、射程2ヘクスの88mm高射砲が支援についているため、射程1ヘクスのマチルダ戦車で接近すると、一方的にアウトレンジ射撃を受けてしまう。そのためCapuzzuo攻略には、第22近衛歩兵旅団の大隊を向かわせ、その側面をマチルダ戦車が固めるという、妙な布陣にもなっている。

対するドイツ第15装甲師団の司令部は、指揮範囲15ヘクスと対応能力が高いものの、迫るイギリス軍が、ぎりぎり指揮範囲外=通常攻撃範囲外だったため、すぐには攻められず。イギリス軍戦車隊も3方向に分かれているため、とりあえずどれも殴れる位置に配置に付かせ、翌日を待った。 

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さて6月16日(第2)ターン。先手イギリス軍は、第4機甲旅団をさらに前進させ、Musaidの陣地に籠もるイタリア軍守備隊司令部と歩兵中隊を攻撃。やはり砲撃と歩兵攻撃で、イタリア軍中隊を蹴散らし、陣地内に突入。イタリア軍司令部を後退させた。Halfaya峠方面では、インド第11歩兵旅団も敵陣を奪っている。しかしCapuzzuoでは、ドイツ軍2/15krd中隊が残り1ステップながらも、イギリス軍2個大隊の攻撃に耐え、これを堅持した。 

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枢軸軍は、先にイギリス軍フォーメーションが動き終わるのを待って、機動予備の第15装甲師団を活性化。イギリス第4機甲旅団を撃退し、Musaidを奪回。しかしイギリス第7機甲旅団との戦闘では、お互いに戦車を消耗し合い、1個大隊を失った。

ならばとドイツ軍は、このターン増援で登場した第5軽装甲師団を投入。二度の活性化にフルで成功した第5軽装甲師団は、Capuzzuoに迫るイギリス軍の側面に到達し、第7機甲旅団司令部と歩兵大隊スタックに砲撃を浴びせた(移動力が足りず、急襲攻撃 Shock Attack とはならなかった)。 

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明けて6月17日(第3・最終)ターン。即座にイギリス軍は、第7機甲旅団のマチルダ戦車隊で、第5軽装甲師団を迎撃したが、逆に撃ちとられ、すべてのユニットを失い、全滅してしまった。返す刀で、ドイツ第5軽装甲師団は、Capuzzuoを攻めるイギリス第22近衛歩兵旅団の後方に回り込み、これを包囲。第5軽の機関銃大隊は、第22近衛旅団の司令部を後退させ、Capuzzuoを攻める2個大隊を指揮範囲外に陥らせた(このままの状態では、各活性化でステップを失っていく)。さらに第5軽装甲師団の戦車隊も、包囲した第22近衛歩兵に、間接砲撃・直接砲撃を浴びせ、そのステップを削った。 

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包囲された第22近衛歩兵旅団は、Capuzzuoから後退(戦術移動によりZOC to ZOC移動は可)。

そしてドイツ第15装甲師団は、イギリス第4機甲旅団を襲い、これも壊滅させて、Halfaya峠から南へ延びる道路まで前進した。これにより、イギリス軍に反撃の手立ては無く、ここでソロプレイも終了とした。

ちなみに、これよりも南西では、イギリス軍支援旅団と、ドイツ軍Wechmar戦闘団(偵察大隊2)が、それぞれの側面を押し引きしていたが、戦闘全体に大きく関与することはなかった。

……とまあ、展開規模としては、史実よりだいぶ小さかったものの、大まかな流れとしてはだいたい合っている線に落ち着くのが、BCSの面白いところ。イギリス軍にしてみると、司令部を前線近くまで出す必要があるが、それを守るほどのユニットは無く、それでいて地形も頼りにならないので、どこから攻められてもおかしくないという厄介な事態に。まあ、実際そうだったのだろうし、BCSの基本でもある『1ユニットをちまちま削るより、1フォーメーション全体を崩す手を使え』を修得するにも良さそうだ。そしてこの1941年の北アフリカ戦から、1944年のバルジ戦(Last Blitzkrieg)に移ると『ずいぶん贅沢な戦争をしているなあ』と感じるかなと。

で「Brazen Chariots」で言うと、ここから先は2~3マップを用いる、より大規模なクルセイダー作戦シナリオとなるので、もう少し腰を据えて取りかかる感じか。と言ってもBCSは、たとえマップは広くても、プレイ感は軽いので、そのうちに……