Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】「Forgotten War Korea 1950-1953」

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2018年に発売されたASLの朝鮮戦争モジュール「Forgotten War Korea 1950-1953」を購入した。以前から朝鮮戦争シナリオは発表されていたが、遂にASLも、本格的に第二次世界大戦からはみ出したことになる。すでに有志の皆さんによる翻訳ルールも公開されているので、実プレイの敷居も低くなっている(いつもありがとうございます)。

和訳 - A grove of ASL 

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収録された地図盤は4枚(80~83)。朝鮮半島での高地争奪戦を扱うため、なんと4枚でひとつの高地を再現するものになっている。以前、Heat of Battleから発売された(そして今はBounding Fire Productionから再版されている)「High Ground」には、地図盤2枚を組み合わせた高地が収録されていたが、ここに来て本家MMPが『そっちが2枚なら、こっちは4枚じゃ!』とばかりに本気を出してきた感……(^_^;)

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カウンターシートは7枚。見慣れたアメリカ軍カウンターは、アメリカ軍に配属された韓国兵士(KATUSA)も表しているそうだ。緑の枠に、茶色地のカウンターは、韓国軍。戦争初期は、まだ日本軍!装備だったそうで、その火力も低く設定されている。ちなみに韓国軍の最良指揮官「10-3 Maj Paik」は、(階級こそ違えど)やはりPaik Sun-yup氏がモデルなんだろうなあ。

若き将軍の朝鮮戦争 (草思社文庫)

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他にもイギリス軍海兵隊コマンド、国連軍(緑枠に青地)カウンターが収録。中でも、朝鮮戦争で勇戦敢闘したと伝えられるトルコ軍は、降伏せず、戦意喪失せず、狂暴化もするという異例の扱いである。 

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戦闘車両に目を移すと、アメリカ軍にM26A1パーシング、またその105mm砲搭載バージョンであるM45、M46パットン戦車、イギリス軍にセンチュリオンIII戦車が登場。このレーティングを見ると『これがノルマンディにあれば、ティーガーパンターと互角に戦えたものを……』とか思ってしまう。 

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対する北朝鮮軍(左・茶色)は、指揮官カウンターのみが収録され、分隊カウンターは、別途「Beyond Valor」のソ連軍カウンターを使うようだ。また中国軍(右・茶色枠に白地)には、手榴弾と刃物で武装した擲弾兵カウンターが登場。射程(1)は、遠距離射撃不可、近接射撃でも火力が2倍にならず、3倍近接射撃の場合でも2倍にしかならないという……

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さらに中国軍分隊は、大戦中の日本軍同様、士気チェックに失敗しても混乱せず、ステップロスして戦闘を維持し続ける(やはり日本軍と同じく、半個分隊は混乱する)。ある意味、装備と火力はソ連軍、戦闘教義(ドクトリン)は日本軍なワケで、実際のゲームでどのように機能するのか、非常に興味津々である。

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シナリオは、16本収録。よくよく見ると、両軍に戦闘車両が登場するシナリオはひとつも無い。つまり、どちらか一方にしか戦闘車両がないシナリオばかりということ。たしかに戦争序盤は、北朝鮮軍のT34/85が一方的に暴れ、戦争中盤以降になると、アメリカ軍・国連軍側の戦車が一方的に押し返し、いわゆる戦車戦というシチュエーションは、あまり無かったのかもしれない。もちろんポイント編制ルールを使えば、戦車戦シナリオも作れるが、そのように限定された状況も面白いなあと。

それよりも使ってみたいのは、ソ連軍+日本軍の魔合体みたいな中国軍分隊なので、戦争後半のシナリオを選んで、そのうち遊んでみようと思う。