Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Advanced Squad Leader】「Objective:Schmidt」

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ASLのサード・パーティ Bounding Fire Production(BFP)が今年発売したヒストリカル・モジュール「Objective:Schmidt」を購入した。本作のお題は、1944年11月初旬のヒュルトゲン森林戦である。ヒュルトゲン戦と言えば、Critical Hit社も独自にヒストリカル・モジュールを出版しているが、あまりCH社に良い印象が無いので(昔は地図盤の印刷ズレが酷かったり、カウンターに間違いが多かったり、その訂正カウンターが裏表逆に打ち抜かれていたり)、ここはひとつ、初めてBFP製品に触れてみようと。

ヒュルトゲン森林戦は、D-DAYオマハ海岸の死闘をくぐり抜けたアメリカ第28歩兵師団が、うっそうとしたこの地を攻めるも、第116装甲師団や第519重駆逐戦車大隊を中心としたドイツ軍の反撃をくらい、オマハ海岸同様に手痛く叩かれるというもの。その後、第28歩兵師団は、休養のためアルデンヌ森林に回されるが、今度はドイツ軍の「ラインの守り」攻勢で奇襲され、3度目の痛撃を浴びるという……

以前、まったく同名の「TCS:Objective:Schmidt」も所有していたが、もうTCSはすべて手放してしまった。TCSも独特で、他に代え難いシリーズではあったが、今現在ヒストリカルな地図盤で戦術級を楽しむなら、GTS(Grand Tactical Series)か、ヒストリカルASLでいいやと感じている。

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フルマップは6枚入っているが、そのうち4枚を組み合わせると、戦闘の焦点であるSchmidtからKommerscheidt周辺地域となる。25mmヘクスサイズなので、遊びやすそうだ。サード・パーティとは言え、印刷・紙質も問題無し。本当は、光沢が無い方が好みだけど。 

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他の2枚をつなげると、副戦場Vossenack周辺となる。こちらは、18mmヘクスサイズ。もしプレイするなら、主戦場のSchmidt~Kommerscheidt戦区の方が、ヘクスサイズ的には遊びやすいかなと。

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カウンターは、1/2サイズが576個、5/8サイズ(車両や航空機)が88個あり。特筆すべきは、両軍ともに格落ちした工兵分隊ユニットが入っていること。アメリカ軍は、本来7-4-7工兵分隊があるだけだが、それがELR(戦闘経験レベル値)を超過して士気チェックに失敗すると、この5-4-7分隊に格落ちするという。またアメリカ軍車両として、ぬかるんだ林道で活躍したM29ウィーズル運搬車が登場している(ドイツ軍に鹵獲されたM29カウンターもあり)。 

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そしてこちらが、ドイツ軍の格落ち工兵ユニット。8-3-8工兵分隊が格落ちすると、5-3-7工兵分隊になるという。このヒュルトゲン森林戦を紹介している「ラスト・オブ・カンプフグルッペ1巻」を読むと、アメリカ第1171工兵戦闘団がVossenackを奪い返したという記述もあるので、実は工兵隊の戦いを再現するためにカウンターが追加されたのだろうか?

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キャンペーンゲームは1本(Schmidt~Kommerscheidt戦区のみ)、シナリオは17本収録。うち10本がSchmidt~Kommerscheidt戦区、7本がVossenack戦区。アメリカ軍工兵によるVossenack奪回シナリオも収録されている。また第519重駆逐戦車大隊もフィーチャーされており、大型シナリオ5(フルマップ2枚使用)では、ヤークトパンター5輌、III号突撃砲6輌、42型突撃砲2輌がアメリカ軍陣地を襲うという、突撃砲祭りのようなシナリオもある。特別ルールは非常に少ないし(7ページ)、そのうち、工兵が登場するシナリオをあたりを試してみたい。

Bounding Fire Productionは最近、フィリピンのコレヒドール戦のヒストリカル・モジュールも発売したが、個人的にはあまり興味が無いのでスルー予定。ただしBFPは、さらにこの先、以前Heat of Battle社が出していたヒストリカル・モジュール「Onslaught to Orsha」(1944年6~7月東部戦線Orshaにおける戦闘)を再版するというアナウンスもあり、そちらには手を出すかもしれない。ヒストリカル系も、あれこれ出ているが、全部手を出しても遊びきれないので、あえて絞って集めていきたい。