Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Operational Combat Series】「Tunisia II」Kasserine Campaign Set-Up

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先日購入した「OCS:Tunisia II」を早速プレイすべく、いきなりだがシナリオ4「Kasserine Campaign」をセットアップしてみた。本シナリオは、1943年2月15日ターン=カセリーヌ峠方面におけるドイツ軍の攻勢から始まる。その攻勢だけ切り取ったミニシナリオもあるが、やはりOCSは、ある程度の長期間と広範囲を扱う方が面白いと感じるので、こちらを選んだ次第。まあ、フルマップ2枚とは言え、東部戦線に比べればユニット数も少ないので、OCSとしては手頃なサイズか。 

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こちらが北部戦線。連合軍の勝利条件都市である首都Tunis(A48.24)とBizerte(A44.31)に向けて、西方からイギリス軍が迫りつつある。このどちらかの都市を取れば、連合軍の勝利。一方、守る枢軸軍には、北アフリカ戦を戦い抜いた歴戦の部隊が数多くあるものの、毎ターン受け取る補給量は3月以降から減り、一方の連合軍は補給量が増す予定。このチュニスに迫る連合軍の後背に斬り込んで、補給線をカットせんとするのが、地図盤中央部・カセリーヌ戦線での攻勢だ。 

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こちらが中部(カセリーヌ)戦線。すでにドイツ軍3個装甲師団イタリア軍1個戦車師団が攻勢開始位置についている。史実では、最終目標をLe Kef(A31.16)として連合軍の小包囲を狙うか、より西方のTebessa(A21.05)まで進んで大包囲を狙うかで枢軸軍指導部の意見が分かれたが、実際この地図盤で見ても、どちらを狙うかは悩ましい。Tebessaの方が目標として美味しく見えるが、その場合、側面が延びきる恐れもあるし、そこを埋める歩兵部隊もいない。攻勢3個師団でTebessaを狙い、残り1個師団で北の側面を守ればいいのだろうか。また、いつまで攻勢を続けられるかは、補給ももちろんだが、南部から連合軍がいつ攻めてくるかにも左右される。 

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その南部には、マレス(マレト)線と呼ばれる、枢軸軍の二重の陣地線があり、盤外から登場するイギリス第8軍を迎え撃つ予定。写真では見えないが、各ヘクスには2レベル陣地が印刷されているため、かなり堅固ではある。連合軍は、シナリオ開始ターンからダイスを1個振り、出目が5・6なら、第8軍を登場させられる。もっとも登場するのは、1ターン毎に1個師団程度なので、総力が揃うまでには時間がかかる。ただ、3月5日ターン(このシナリオでの第6ターン)には、自動的に第8軍が登場するので、カセリーヌ方面での攻勢も、こちらの戦況に影響されるだろう。

という感じで、枢軸軍としては、いつまで攻勢を続けるのか、いつ守勢に転じるのかという判断が求められるし、そういう意思決定を、広い戦場を俯瞰し、補給量と相談しながらあれこれ考えられるキャンペーン・シナリオかなと思う。とりあえずソロプレイ開始……