Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Grand Tactical Series】「The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」On to Bayeux AAR

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昨日は、Karter氏と3ヶ月ぶりの自宅会。自分もソロプレイ含めてウォーゲームをプレイするのは2ヶ月ぶりだった。とりあえずカンを取り戻すために「GTS:The Greatest Day:Sword, Juno, and Gold Beaches」の「On ti Bayeux」シナリオを初対戦。ドイツ装甲教導師団と、イギリス第50歩兵師団+独立機甲旅団の遭遇戦を扱ったシナリオである。

Karter氏が受け持った装甲教導師団は、4つの攻撃部隊がランダムに進撃路に配されるが、今回は東に1部隊(IV号突撃砲1.5中隊)があるのみで、西に3部隊(IV号戦車大隊、装甲捜索大隊、装甲擲弾兵大隊)が固まり、中央の進撃路にはゼロ、という配置となった。

開始1100ターン、先手ドイツ軍は、勝利条件地点のひとつであるConde-sur-Seulles村を中心としてIV号戦車大隊(4ユニット)を広く展開し、各中隊をヘッジロウヘクス(隣接しないと目視できない)に入れたうえでボカージュ・マーカー(火力、防御修整などが上昇)を乗せた。東のIV号駆逐戦車隊は、稜線に接した103高地、102高地に陣取り、こちらも鉄壁の構え(ユニットの防御修整-4、稜線で装甲防御-2、高地で装甲防御-2、合計-8防御修整)。イギリス第22機甲旅団が進入してくる近辺には、前衛部隊としてプーマ装甲車などを配置して、イギリス軍の攻撃を待ち構えた。

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対するイギリス軍は、鉄壁過ぎる東の進撃路を諦め、盤中央へ部隊を展開。艦砲射撃でドイツ軍戦車に目潰しをくらわせ、視界を遮った隙に、シャーマン・ファイアフライ部隊を前進させた。こちらは終盤まで射撃の応酬が続いたが、どちらも決定的なダメージは与えられなかった。またこのファイアフライ隊に対しては、Tilly-sur-Seulles村に陣取ったsFH13/1(15cm)自走砲がしきりと弾幕を浴びせ大活躍。直接命令チットでも行動できるフォーメーション・ユニットの便利さが際立っていた。

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1100ターン終盤に登場したイギリス第22機甲旅団は、圧倒的な物量にモノを言わせて、ドイツ軍前衛のプーマ装甲車中隊を撃破。しかし1300ターンの艦砲射撃が(艦船ユニットが10個もあったのに)1発しか当たらなかったため、ドイツ軍の射撃ゾーンを減じられず、ちまちまとした前進に。ヘッジロウに立て籠もったIV号戦車中隊は隣接しないと目視・射撃できないため、危険は承知で接近していったが、イギリス軍の射撃はさっぱり当たらず、逆にIV号戦車に次々ステップロスさせられていった。後からよく考えれば、弾幕だけ浴びせて、迂回突破すれば良かったような……

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それでもイギリス軍は1500ターン、ドイツ軍対空砲の傘の外にあったEllon村近辺のSd.kfz251/9(7.5cm砲装備)装甲車中隊めがけて戦闘爆撃機を召喚。ステップロスを与えた後、戦車隊でこれを撃破し、後方に隠れていた自走迫撃砲部隊へ肉薄。ボカージュに立て籠もった装甲擲弾兵に対しても射撃を加え、Ellon村へ圧力を加えた。1700ターンには縦隊モードになったM3スチュアート✕2個中隊が、Ellon村の脇をすり抜けて、後方の勝利条件地点、La Senaudiere村へ走れるか……といったあたりで、時間切れ、お開きとなった。

シナリオは、ランダム配置とは言え、やはりドイツ軍は早めに北上してイギリス軍の進入路を塞ぎつつ、ボカージュなり高地なりに立て籠もるのが良いなと。今回、早めに動き出したドイツ軍は、歩兵部隊もヘッジロウヘクスでボカージュに入り、さらには拠点(Improved Position)も築いて、最終的な防御修整を-5にするなど、艦砲射撃に対する備えも万全だった。これでは単発の射撃で崩れるはずもなく、と言って強襲しても、複合(戦車にもダメージを与えられる最強の火力種別、恐らくパンツァーファウスト装備を表している)強襲力によって返り討ちは必至、という手を出したくない厄介な状態になっていた。やはり相手より先に緊要地形を確保するのが大事、ということだ。

しかし以前なら深夜2時までプレイしてシナリオを完遂できたものを、昨夜は19時に夕食を摂ったら、もうプレイ意欲が萎えてしまった。来月でウォーゲーマー歴も35年になるが、体力的にも、確実に引退状態が進行しているようだ……