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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Grand Tactical Series】「The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」Day of Days AAR

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本日はFORGER氏に誘われ、秋葉原イエサブにて「GTS:The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」の「Day of Days」シナリオを初対戦。このシナリオは、6月5日夜間に行われたイギリス第6空挺師団の降下に始まり、翌D-Day日没までを扱うもの。第6空挺師団が、上陸海岸の東側面を守るためペガサス・ブリッジなどの要衝を確保し、海岸からやって来る増援部隊を待つというシチュエーションである。

本作では、「The Devil's Cauldron」「Where Eagles Dare」の降下ルールとは少々異なり、降下結果によって損失を被ったユニットは離散兵(Strugglers)なる迷子ポイントを発生させる。この離散兵ポイントは、各大隊毎に集計され、あらかじめ決められた集結地点(Rally Point)に補充ポイントとして変換され、周囲3ヘクスのユニットを回復させたり、集結地点上にユニットとして登場したりする。この新ルール、離散した部隊を再結集させる、なかなか面白いアイデアだが、今回は最初に降下した6個大隊のうち3個大隊が無傷で降下してしまい、大きな混乱は見られなかった。

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第6空挺師団は、6月5日夜間ターンを終える頃には、最重要目標ペガサス・ブリッジとホルサ・ブリッジを確保。降下ゾーンN近辺にいたドイツ第21装甲師団の工兵中隊に痛撃を浴びせて後退させ、順調な滑り出しである。

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海岸に近い降下ゾーンVの第3空挺旅団第1カナダ空挺大隊は、降下した結果、全中隊が後衛(Rearguard)に変換されるという混乱に陥ったものの、同旅団第9空挺大隊は無傷で降下し、重要目標メルヴィル砲台へ接近。夜間のうちに砲台へ強襲をかけ、最初の2個中隊が武勇(Bravery)チェックにしくじったものの、最後の1中隊がなんとかこれを制して事なきを得た。

海岸に布陣するドイツ第716歩兵師団は、上写真ではKrug指揮官が居るものの、実は特別ルールによってランダムに来ては去り、来ては去りをくり返し、なかなか指揮下になれなかった。指揮ポイントも僅かしかなく、ほぼ置物状態に……

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明けて6月6日0700時ターン。海岸ではいよいよ上陸が始まり、第6空挺師団にも艦砲射撃の恩恵が来た……と思ったら、頼みの巡洋艦2隻が双方砲撃ダイスで9を出し、弾幕マーカーさえ張れぬ失態。それでも中央の降下ゾーンNに降り立った第5空挺旅団は、ドイツ第21装甲師団の部隊にダメージを与えつつ前進を果たしている。

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こちらは0900ターン終了時。ドイツ軍は、増援の自走迫撃砲部隊を降下ゾーンNに向かわせたが、イギリス空挺歩兵の強襲をくらってあえなく全滅。ペガサス・ブリッジに向かった7.5cmPak装備の装甲車隊も、対戦車砲と艦砲射撃に叩かれ除去。さらに歩兵も失った第21装甲師団のLuck指揮官は、いったんTroarn(ヘクス11.030)方面に退却して部隊を集めることに。

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こちらは1100ターン終了時。すでに写真左下には、上陸海岸から急行中のコマンド部隊の縦隊列が見える。退却したドイツ軍を追って第5空挺旅団は広く散開。しかしドイツ軍にも増援のStG200(火力は高いが装甲は無い簡易突撃砲)中隊が駆けつけ、ようやくLuck麾下の部隊も戦闘団らしく行動し始めてきた。なにしろ内陸に居る第21装甲師団の歩兵たるや、強襲力が複合火力(最も効果的な射撃種別、恐らくパンツァーファウスト装備)で赤文字(強襲の際は強襲力で2回射撃する)、しかも通常火力より強襲力の方が高いという、殺る気満々の精鋭部隊であり、とても軽装備の空挺歩兵がかなう相手ではない。

そこで第6空挺師団は、このあたりから後衛ユニットを捻出。後衛とは、歩兵ユニットが捻出できる0ステップの小部隊で、GTSver1.1では移動もできず、射程も1しかない、単なる足止め部隊に過ぎなかった。ところが本作の連合軍後衛は、なんと移動が出来るようになり、ルールブックにも「後衛の使い方を習得するのがGTSver2.0をうまくプレイするコツ」と書かれているほどだ(ちなみにドイツ軍には、移動できるうえに複合火力、さらに射程が2以上ある後衛もいる)。

第6空挺は、この後衛ユニットをわらわらと(工兵アクションによって)生産し、後衛ではなく前衛として中隊ユニットの前に展開。なにしろ一応、射撃ゾーンを持つので、ドイツ軍としても師団活性化の第1アクションでは隣接できない。後衛は0ステップ・ユニットなので損耗打撃を一発くらえば死亡だが、わざわざそんな矮小ユニットのために射撃アクションを消費するのも面倒臭い。除去されても、すぐまた再生産されて、前線に出てくるゾンビのような存在になってしまった。また第6空挺師団の場合、後衛カウンターは15個も用意されており、数も脅威になっている(他の連合軍歩兵師団ではせいぜい5個)。

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そして1300ターン終了時。増援のコマンド部隊は、今やペガサス&ホルサ橋を渡っており、写真では判別できないが、橋の近くには戦車隊(M3スチュアートとシャーマン・ファイアフライ装備)も到着している。第5空挺旅団の一部は、すでにカーン市郊外の要塞ヘクスに進入。ドイツ軍の増援を塞ぐ構えである。

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降下ゾーンK周辺には第3空挺旅団第8大隊が陣地を築き、これに第21装甲師団の砲兵支援下、StG200突撃砲、IV号戦車中隊、歩兵中隊が襲いかかっている。赤いイギリス軍ユニットも多くいるように思えるが、その実、写真だけでも8個の後衛ユニットが見える。イギリス軍は、ドイツ軍の射程外で後衛を捻出して前線に送り、除去されたらまた別の後衛を送り込むという戦術を用い、なんとか急場をしのいだ。ドイツ軍からは「イギリス空挺部隊はアレクニド@宇宙の戦士か!」という悲鳴が上がったが……

本日は1300ターン終了時にて時間切れ。これにて「The Greatest Day」の空挺シナリオも味見できた。やはりイギリス軍にとって後衛が重要、というか後衛を使わないと勝てないと思う。プレイ後に後衛をマップから取り除いてみると、実際のイギリス軍戦線はスカスカで、この状態ならドイツ軍戦車隊を駆使して海岸まで突破できると思われた。後衛のルール変更はちょっとしたものだが、いやいや、プレイに及ぼす影響は確かに大きいと実感したシナリオだった。