Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Operation Combat Series】「Hube's Pocket」Campaign Set-Up

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十数年ぶりに「OCS:Hube's Pocket」のキャンペーンシナリオをセットアップ。以前にプレイした記録は無く、ほぼ初見のような感覚で配置を始めた。そもそも「Hube's Pocket」は、マップ1.5枚と範囲こそそれなりだが、ご覧のように登場ユニットは多く、ミニシナリオも無いため、OCSの中でも敷居の高い作品である。たしか2000年には品切れていたように思うし、入手された方も少ないのか、ネット上で日本語リプレイ記録も見かけたことも無い。今回の記事が何かの参考になれば幸いである(ただし上手くプレイできる自信は無い)

本作のキャンペーンシナリオは、1944年1月5-7日ターンに始まり、4月22-25日ターンまで設定されている。本作のテーマはドニエプル河右岸掃討戦で、史実でいうところのキロウォグラード(B2306ヘクス)包囲戦、コルスン(B1419)包囲戦、カメネツ・ポドリツキィ(A2214)包囲戦といったフーベ大将率いる第1装甲軍の戦闘を扱う。ちなみに序盤の4ターンのみで終わるシナリオ1「The Battle of Kirovograd」も、このキャンペーンシナリオと同じ配置が必要になっている。

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まずドイツ軍の配置だが、恐ろしいほど歩兵が少ない。すべての歩兵師団を連隊ユニットに分割しても、戦線を繋ぎきれないのだ。特にウマーニ北方の第24装甲軍団戦区は戦力的にスカスカで、装甲師団をバラして配置しなければならないほど。それでもユニット配置範囲の制限により、隣の第7軍団戦区との間にどうしても隙間が出来てしまう。実際、この地域を突破されたのだから仕方ないが、ドイツ軍には予備戦線を張る余裕も無く、後方の補給集積所などを守るには、司令部ユニットに警戒大隊を捻出してもらうしかない。戦線のどこも、ソ連軍の攻撃を受ければ易々と突破され、後方を蹂躙される恐れがある。

一応、ドイツ装甲部隊は相変わらず強力なうえ、ゲーム開始時には総計14個もの装甲師団が配置されている。ただ先にも書いたように、そのうち数個師団は戦線維持に投入されており、機動予備には使えない。またゲーム開始時は、ドイツ全軍で30SP(補給ポイント)しかなく、各ターンに得られる追加SPも6~18(平均12)と、全装甲師団が走り回るには苦しい量である。

またこの長大な戦線をカバーする空軍も少なく、戦闘機ユニットはわずか4個しかない。とりあえずキロウォグラード、コルスン、ウマーニ、ヴィニツァ(A4420)方面に各1個を配置したものの、最北部の戦線はカバーできていない。まさにドイツ軍の断末魔的状況である。

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一方のソ連軍ユニットは、独ソ戦初期を扱う「Guderian's Blitzkrieg II」から比べると格段にレベルアップしており、戦車・歩兵ともにAR(アクションレーティング・質)の面で頼もしい部隊が増えている。 航空ユニット数でもドイツ軍を上回り、ゲーム開始時の補給ポイントも総計60SP、毎ターンの追加SPも8~24と潤沢である。また砲撃力72!のカチューシャ砲連隊を含め、砲兵部隊も充実。もちろん無計画に撃ちまくればSPが枯渇するのはOCSの常だが、ドイツ装甲師団の反撃は阻止砲撃で封じたいところだ。

しかしソ連軍とて、この長大な戦線をキープするのは大変で、予備戦線が無いのもドイツ軍同様である。つまりドイツ軍の逆撃をくらって後方を踏み潰されるリスクは十分にあり、もう勝ったと思うのは早計だろう。油断は禁物である。

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動かすユニットは多い「Hube's Pocket」だが、幸い特別ルールは少ない。一番大きな特別ルールは「3.4枢軸軍南翼の崩壊」で、これをドイツ軍が宣言し、ドイツ軍ユニットが地図南端から脱出した場合、同数の攻撃可能なソ連軍ユニットもそれを追って退出しなければならないというもの。出来なければ、脱出したドイツ軍ユニットだけが6ターン後に帰ってくる。つまり上手くやれば、ソ連軍を盤外につり出してゲームから放逐できるのだけれど、ドイツ軍の南部からの増援も出てこなくなるので、どういうタイミングでやれば良いのか、まだよく分からない。

ちなみに今回はヴァリアントルール「4.1マンシュタイン(増援ダイス+1、ただし第24装甲師団の撤収と共に終了)」「4.2ジューコフ(増援ダイス+1、IL2m3シュトルモビクがヒップシュートを行える)」「4.4ヒストリカル(ドイツ軍の予備マーカー数を12個ではなく8個に制限)」を採用する。またThe Gamers社が1999年に出した追加カウンター(ドイツ装甲師団所属の装甲猟兵大隊ユニット等)も導入。

http://www.gamersarchive.net/theGamers/archive/xmas.htm

なんとなく予想としては、ヘヴィ級ボクサー同士がノーガードで殴り合うような荒れた展開になりそうだが、とりあえずソロプレイ開始。