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Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Operational Combat Series】「Sicily」The Battle for the Primasole Bridge Solo-Play AAR

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先日のゲーム会で「OCS:Sicilyは面白いのか?」と云う疑問を頂いた。自分も所有はしているが、プレイしたのは10年以上前で、もはや記憶も定かではない。本Blogにもプレイ記録が残っておらず、あらためて再検証するため、久しぶりに本作をソロプレイしてみることにした。

選んだのは「The Battle for the Primasole Bridge」シナリオである。全4ターン。上記の写真で分かるように、黒テープ内側の、1/4マップほどを使う小規模シナリオである。ボリューム的にはこれが良いかと思って並べ始めたが、実は空挺降下あり、航空母艦登場と、あまり使わないルールも盛り込まれた、中級者向けシナリオであった。

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シナリオは、1943年7月14日ターン(上陸から+2ターン後)に開始。シチリア島南東部に進出したイギリス軍は、最初のターン中にアウグスタを、最終7月19日ターンまでにカタニアの占領を目指す。沖合には空母インドミタブル、フォーミタブルを含むイギリス海軍が控え、ヤンキー・ステーションならぬジョンブル・ステーションとして海上航空基地の機能を果たしている。また後方(チュニジア)には、イギリス第1空挺師団が待機しており、枢軸軍戦線後方へ降下する予定。本来なら降下作戦は、事前2ターンまでにその計画を準備しなければならないが、恐らく本シナリオではすでに計画準備済みとする……のだと思う。(キャンペーンでも7月15日ターンまでに降下しなければ空挺師団はゲームから除外されてしまう)

対する枢軸軍は、シュマルツ戦闘団と、先んじて空輸されていた第1降下猟兵師団の一部がすでに展開済み。いずれもアクション・レーティング最上の5を誇る精鋭部隊であり、アウグスタからカタニアへ通じる「Primasole Bridge」周辺を固めている。ただしそれ以外のイタリア軍は、戦闘を仕掛けられると降伏する可能性があり、まず頼りにならない。後方(ローマ)には第1降下猟兵師団の残余が待機しているが、イギリス軍空母の哨戒をかいくぐって空輸できるかは甚だ疑問である。カタニア周辺には、結構な数の戦闘機部隊も配置されているが、いずれもすぐ活性化できる状態にはない。

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さてゲーム開始。先攻のイギリス軍は、カタニア西の飛行場周辺に第1空挺師団を降下させた。対空射撃による損害は無かったものの、降下ズレにより枢軸軍ユニット上に降りてしまった2個大隊が除去。 それでも枢軸軍の飛行場2個を占拠し、非活性状態だったフォッケウルフなど2個ユニットを除去した。

呼応する形で、イギリス第5歩兵師団の一部はアウグスタへ突入。すでに市内のイタリア軍は、艦砲射撃によって混乱状態にあり、難なくこれを除去。勝利条件のひとつであるこの街を無傷で占領した。

しかしマタニ橋を守るシュマルツ戦闘団・自動車化歩兵大隊は、逆襲に成功。攻め寄せるイギリス第5、第50歩兵師団を撃退し、イギリス軍の出鼻を挫いた。この奮戦を利して、シュマルツ戦闘団司令部はカタニアへ退却。ドイツ軍は、薄い防衛線を敷きつつ、飛行場へ燃料を運び、空軍の活性化を待った。

翌7月15日ターン、イギリス軍は再びマタニ橋近辺へ強襲。今度は逆襲をくらわぬよう、後方から精鋭第3コマンド大隊、第2SAS大隊(共にアクションレーティング5)を呼び寄せて斬り込み役とし、シュマルツ自動車化歩兵大隊を潰して、前進した。第1空挺師団も、カタニアへ西側面から迫りつつ、後退してくるドイツ軍部隊の退路を断つ作戦である。

枢軸軍もようやく飛行場を活性化させ、洋上でぶんぶん飛び回るイギリス軍戦闘機を叩くべく、フォッケウルフ隊をジョンブル・ステーション撃滅に向かわせた。護衛駆逐艦の対空弾幕に撃ち落とされる可能性大だが、哨戒さえ消せば増援が空輸できるのだから、やらない手はない。しかしこれがまさかの攻撃側撃退(空戦力ではフォッケウルフの方が有利)。制空権を奪えなかった枢軸軍は、ローマから増援も補給ポイントも運べず、ジリ貧となっていった。

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続く7月17ターン。イギリス軍は、ドイツ第1降下猟兵師団を包囲し、二カ所で突破を獲得。イギリス軍先鋒は、一気にカタニア南の飛行場まで占拠し、最終目標カタニア市街へ隣接した。

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最終7月19日ターン。イギリス軍の攻撃により、イタリア第213歩兵師団があえなく降伏。シュマルツ戦闘団司令部も除去され、残るはヘクス2926の独伊混合スタックのみとなった。しかし、ここでイタリア軍Arditi装甲車大隊(アクションレーティング5)が、イギリス軍先鋒のSAS相手に互角の奮戦を見せ、自らは除去されながらも、最後の最後にドイツ軍砲兵大隊1個を残してカタニア市街を守り切った。ここまで攻め込みながらも、イギリス軍勝利ならず、である。

 

久しぶりにプレイしてみたが、なかなか面白い小シナリオだった。もっとも師団単位の空挺降下なぞOCSでやった記憶が無く、ルールの確認にも追われてしまった。そういう意味では、中級者を目指す方向けの練習用シナリオ、といった位置づけになるだろうか。

今回はローマからの枢軸軍増援がまったく送れなかったが、これもなかなか考えさせられた。イギリス軍としては早めに飛行場を奪い、非活性状態の枢軸軍戦闘機を潰すべきだと思う。今回はその策が当たったが、運良く枢軸軍戦闘機が後方の飛行場に退避できれば、ジョンブル・ステーション=洋上の空母艦載機を無力化するのも夢ではないかも。そうなればローマから第1降下猟兵の残余も空輸できるはず……というタラレバを夢想できるのも楽しい。

まだまだOCSも発掘していないシナリオがあるので、今回のように少しずつ再検証を進めていきたい。

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