Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

GMT「France'40」

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GMTの新作「France'40」を購入した。デザイナーは、マーク・シモニッチ。やはりこの人の作品はつい買ってしまう。テーマは、ドイツ軍によるフランス侵攻作戦だが、1940年西方戦役全体を扱うのではなく、グデーリアン装甲集団による突破戦闘を扱う「Sickle Cut」と、イギリス軍による撤兵作戦とそれへの追撃を扱う「Dynamo」の2in1である。なるほど戦役全体をひとつにするよりも、巧く表現できるのかもしれない。

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ゲームスケールは、1ヘクス=4マイル、1ターン=1日。「Sickle Cut」は全14ターン。「Dynamo」は全12ターン。1ユニットは師団を基本としつつも、ドイツ装甲師団などは連隊規模の複数ユニットで構成されている。ゲームターンは、移動、戦闘、回復、補給をくり返すオーソドックスなものだが、「Sickle Cut」では指揮混乱による行動の遅延を表すGQG(Grand Quartier General)マーカー、Halt!マーカーを載せる手順が追加される。ただしド・ゴール指揮のフランス第4機甲師団(4DCR)はGQGマーカーを無視できる。他にもロンメル指揮の第7装甲師団が攻撃ダイスを振り直せる等、シモニッチ作らしく、史実エピソードを簡便に表現しているのが巧い。(実際プレイしてどう機能するかは定かではないが)

ざっと見ただけでも、手堅い作りのゲームになっているようだし、まずは「Sickle Cut」から遊んでみたいと思う。我が家には戦役全体を扱う「OCS The Blitzkrieg Legend」もあるので、フランス戦ゲームとして、どちらを優先して遊ぶか悩ましいところではあるが。