Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Grand Operational Simulation Series】「Wacht am Rhein 2012」To Save Bastogne Solo-Play AAR

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ようやく主なチャートも日本語化したので、「Wacht am Rhein 2012」の練習用シナリオ「To Save Bastogne」をソロプレイした。しかしチャートとルールの記述が違うとか、さすがDecision Games、仕事が(以下略

シナリオは、1944年12月18日、交通の要衝バストーニュを巡って、その奪取に向かうドイツ装甲教導師団、第2装甲師団の進撃と、救援に駆けつけるアメリカ第101空挺師団のレース的展開を扱う。史実では、バストーニュへの一級道路上に展開するアメリカ第9機甲師団が、壊滅的被害を被りつつも、時間稼ぎには成功……と云う感じだろうか。この辺りの戦闘経過はジャン・ポール・バリュの「バルジの戦い(上)」で詳しく触れられている。(品切れなのが残念)

バルジの戦い〈上巻〉

バルジの戦い〈上巻〉

 

さて第1(18 日午後)ターンを終わった時点で、すでにアメリカ第9機甲師団R戦闘団、タスクフォース・ローズは、 ドイツ第2装甲師団Coch戦闘団の猛攻を受けて全滅。南から攻める装甲教導師団Fallois戦闘団も、アメリカ軍工兵大隊を蹴散らし、渡河に成功したものの、同師団Haus戦闘団は攻撃に失敗。 やはり準備強襲(戦闘比+1)無しでは、こんなものか。アメリカ軍の増援、第10機甲師団B戦闘団は、史実通り分派し、それぞれ優勢地点(Vantage Point 防御戦闘比+1)に着かせた。

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第2(18日夜間)ターン終了時。Haus戦闘団は、後退したアメリカ軍機甲戦闘ユニットの追撃に失敗。 これによりドイツ第2装甲師団が攻めたR戦闘団ユニットは、ドイツ軍に捕捉されることなく、悠々と後方へ退却した。後から思うにドイツ軍は、拡張夜間行動で攻撃すればよかったなと。※夜間ターン後、練度チェックに成功すれば追加移動・戦闘可。ただし疲労する。

第3(19日午前)ドイツ軍ターン終了時。ドイツ軍増援、第2装甲師団Holt戦闘団は、アメリカ軍の主防衛線を迂回して、フォイの北からバストーニュへ向かうも、接敵するには移動力が足りず。ドイツ軍は、足止め と補給線確保のためにバラまかれたアメリカ軍ユニットを一斉に蹴散らし、怒濤の如くバストーニュへ肉薄。しかしアメリカ軍ターンには、遂にアメリカ第101空挺師団が来援。道路移動で登場するように……と書いてあるが、すでにドイツ軍はバストーニュから3ヘクス以内にあり、道路移動では進入不可になっているため、戦術移動で配置に着いた。

第4(19日午後)ターン、ドイツ軍は砲兵部隊も射撃位置に配し、攻撃シフト1が得られる準備強襲で総攻撃をかけ、最後のアメリカ第9機甲師団R戦闘団ユニットを除去し、フォイも奪取。しかし、ここから先はアメリカ第101空挺師団の分厚い布陣が待って……というあたりで、よくルールブックを読み返してみると、実はこのゲーム、アメリカ軍が先攻だったという事実を思い出し、ソロプレイもここで終了とした。真面目に読んでくれた皆さん、すまん……m(_ _)m

それでも一応プレイできるところまでは漕ぎ着けた。基本的には、移動・リアクション・戦闘・突破移動と云う、ごくオーソドックスな作戦級のシークエンスだが、独特の間合いがあり、1~2ヘクス以内にいれば準備強襲がかけられる、防御ヘクスから3ヘクス以内の戦闘予備ユニットはダイス修整を与える、敵から3ヘクス以内には道路移動不可……と云った辺りを体得すれば、戦闘メカニズムに沿っ たプレイが出来ると思う。また細かいルールを洗い出し、チャートを改良して再プレイしてみよう。