GMT社の新作「Next War:Korea」を購入した。本作は、1992年発売「Crisis:Korea 1995」の20年振りのリメイクで、近未来に発生するかもしれない第二次朝鮮戦争を扱ったゲームである。旧版では、北朝鮮・韓国軍ユニットが見分けづらく、後にC3i誌でユニットが全面的に差し替えられたものの、それも判りづらかったが、さすがに今回はグラフィックも向上し、遊びやすくなっている。ルールも旧版からアップデートされているようだ。
ゲームスケールは、1ヘクス=7.5マイル=12キロ、1ターン=3.5日、1陸上ユニットは師団~旅団(基本)~大隊を表している。ゲームシステムは、GDW「サード・ワールド・ウォー」の流れをくみ、イニシアチブ側が1ターン中に移動・戦闘を3回、非イニシアチブ側が移動・戦闘を2回行うという、みっちりと密度の濃いターン進行になっている。
フルマップ2枚には、朝鮮半島中央部が描かれ、登場ユニットは北朝鮮、韓国、アメリカ、中国などに加え、 旧作にはなかった自衛隊も登場。米軍にはストライカー装甲旅団、北朝鮮軍にはトンネルとゲリラ歩兵、他にもスカッド、化学兵器、特殊作戦、巡航ミサイル、日本・中国の動向等、想定されうる要素がいろいろと盛り込まれているが、ルールは基本、上級、選択と分かれているので、無理なく遊べばよいかと思う。※すでにGMT社からエラッタカウンターが無償で提供されている。
ポイント制の基本航空ルールもさほど難しくはないが、やはりこの「サード・ワールド・ウォー」システムでは、航空ユニットを用いた上級航空ルールが魅力的だ。本作でもF22、F35といった最新鋭機がゲームに華を添えている。シナリオも豊富なので、いろいろ遊びたいとは思うが、できれば最初から上級航空ルールを採り入れたい。本作以降、「Next War」シリーズとして続編として台湾編、インド・パキスタン編もすでにP500で予約を取り始めており、そういった意味でも、これから先の展開が楽しみである。