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Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Wargaming Column】ウォーゲームとしてのD&D第4版

ウォーゲーム・コラム

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TRPG未経験のYossy氏がD&D4版オンセに参加するとお聞きし、事前に4版の雰囲気を味わっていただこうと練習プレイをしてきた。Yossy氏のキャラはスリクリーンの2Lvローグ。とりあえず「シャドウフェル城の影」シナリオをお持ちして、サンプルキャラのファイター、パラディン、ウィザード、クレリックと共に、5人パーティで「A1 コボルトの待ち伏せ」遭遇を遊んでいただいた。勿論、撃破役なので、戦術的優位や急所攻撃を中心にレクチャーし、機会攻撃、範囲攻撃と個体攻撃の使い分け、回復のタイミングなど4版の基本っぽい部分をお教えして、遭遇はパーティの勝利。

さて今回ロールプレイな部分はまったく無く、戦闘オンリーだったが、Yossy氏から「これってほとんどウォーゲームですね」との感想が。まあ、そうなのだ。D&D4版の戦闘だけ切り取ってしまうと、1ユニット=1機のモビルスーツ戦を扱う「ガンダム戦史」のような 戦闘級ウォーゲームに近いテイストが味わえる。実際、あちこちで「4版は戦術級ゲーム」と云う言い方も見かけるし。

ただ実際にD&D4版を遊んでいるウォーゲーマーは少ないだろうし、「4版は戦術級ゲーム」と云う売り文句も届いていないっぽい。本当にウォーゲーマーがD&D4版を遊んだらどう思うんだろう? 「これ戦術級じゃん!」と思うのか「いや違うだろ」と思うのか、そこからD&Dプレイヤーになるのかならないのか。逆にD&Dプレイヤーが4版から戦術級ゲームに興味持つかと云うと、それはもっとレアケースだよなあとも思う。今、戦闘級ゲームは少ないし……あ、「Wings of War」があるか(笑)。

そう考えるといろいろ不思議である。D&D4版はウォーゲーム的な要素を持っているが ウォーゲーマーからは興味を持たれていないし、D&Dからウォーゲームへの橋渡しにもなりそうもない。まあ大概のウォーゲーマーはウォーゲームを遊ぶだけで幸せだし、大概のD&DプレイヤーはD&Dを遊ぶだけで幸せなのだろう。いくら親しい要素があったとしても、越境する必要はないし、結局モチーフ(戦争とファンタジー)が全然違えば、興味も持たれないと。そんなごく当たり前の事を、再認識した日だった。