Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

Wargame Japan #09「東国争乱」

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久しぶりにウォーゲーム日本史を購入した。付録ゲームは、戦国大名マルチ・ウォーゲーム「東国争乱」。デザイナーは「ガンパレード・マーチ」「Aの魔法陣」の芝村裕吏氏である。

登場する武田信玄上杉謙信北条氏康今川義元織田信長には大名個人のレーティングは無く、イベント等で個性が付けられている。例えば武田は金堀衆を使用でき、今川は中立エリアの無血獲得可能とか。特筆すべきは、各大名家の動員システムの差が表現されている点で、武田は農閑期のみに動員可能な農民兵が主で、織田は四季を問わず歩兵・騎兵・銃兵が動員可能な兵農分離タイプ。北条の、騎兵のみ四季を問わず動員可能と云うのは、兵力豊富な板東武士団を表しているのだろうか。こういった大名家の差異を表したゲームは珍しいし、四季の移り変わりが移動や動員に関係するのも納得できる。

兵力は、歩兵・騎馬兵・銃兵に分類され、歩兵は低コスト・大量配備可能、銃兵は高コスト・少数のみ購入可能。この3兵種は言わばジャンケンの関係で、お互い1コマずつ出し合い、騎馬兵は歩兵に、歩兵は銃兵に、銃兵は騎馬兵に勝つ。ただし銃兵のみ2コマ出しが許され、その場合はすべてに勝つと (同じ兵種コマを出した場合は、引き分け)。その兵力コマを動員するには米とお金が必要で、これはエリア毎に獲得できる数が決まっているのだが、戦国前期(1-8ターン)、中期(9-16ターン)、後期(17-24ターン)によって生産力が上がる国もあり、上がらない国もあり。特に尾張は米の生産量が2→6→10と上昇する有望国で、逆に甲斐の米の生産量は2→3→3のため、ジリ貧に陥る危険性も。そこら辺を考慮して、いつどこの国を攻めるか、また誰と同盟するか等、いろいろ考えさせられそうだ。

このように本作には、四季、動員、米生産性の上昇などを簡単に取り入れ、戦国時代のディティールや新たな知見が散りばめられている。大名個人のキャラクター性ではなく 大名家としてのキャラクター性を打ち出した点も興味深い。2人用、3人用シナリオも収録されているので、 まずはその辺りからプレイしようと思っている。

季刊 ウォーゲーム日本史 第9号 『東国争乱』(ゲーム付) ([バラエティ])

季刊 ウォーゲーム日本史 第9号 『東国争乱』(ゲーム付) ([バラエティ])