Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Musket & Pike Series】「Paris vaut bien une messe !」Dreux Solo-Play AAR

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「Paris vaut bien une messe !」収録のドルー会戦を最初の5ターンのみ、2回続けてソロプレイしてみた。基本システムは「Musket & Pikeシリーズ」だが、命令が4種から3種(突撃・行軍・回復)になり、射撃ルールも変更。ユニットの損害状態はシンプルに一元化され、連絡線の距離も1ヘクス短くなる等、微調整が為されている。デザイナーBen Hullのサイトには英文ルールがあったが、あいにく大雑派だったので、Consimworldで拾った英文ルールを読みつつ、遊んでみた。

ドルー会戦は、ユグノー戦争最初の会戦とのこと。両軍ユニットは、装甲槍騎士ジェンダルメをはじめとする騎兵が多く、歩兵が非常に少ないアンバランスな戦力構成になっている。しかも第一線にずらりと騎兵が並び、歩兵は後ろに控えており、「戦争は、我々貴族に任せろ」的な思想を感じつつ、鉄砲や大砲もある辺りがルネッサンスの戦争なのかもしれない。

また、カトリック軍には精鋭スイス傭兵3ユニットがあり、これを全滅させるだけでもユグノー軍は勝利できるが、ユグノー軍歩兵はランツクネヒト2個のみなので、まず無理かと。(スイス傭兵vsランツクネヒトの白兵戦は、スイス傭兵が有利)

そこで今回は、ユグノー軍ピストル騎兵をスイス傭兵に張り付かせ、難敵を拘束しつつ、装甲槍騎士による両翼包囲を目指した。本作の特徴として、歩兵は騎兵に白兵戦を仕掛けられないと云うルールがあり、たとえスイス傭兵に騎兵が接敵しても射撃されるだけであり、しかもスイス傭兵の射撃力は低く、たいした被害は出ないはずなので拘束するにはうってつけかと思った。

しかしスイス傭兵も、士気の高さを頼みに、ピストル騎兵の射撃範囲をずりずりと移動して、何度も撃たれつつ、そのたび士気チェックに成功して逃げきった。両翼での騎士同士の戦闘も一進一退で、どちらも包囲には至らず。プレイバランスは、スイス傭兵を擁するカトリック軍が有利に感じたが、2回プレイしたところ、双方それなりに善戦したので、問題ないかもしれない。

とにかく「歩兵と騎兵がまともに戦えない」と云うルールが珍しく、他の会戦級ゲームより兵種の組み合わせに気を使った。やや説明足らずなルールだが、M&Pシリーズよりは遊びやすい。それが良いかどうかはまた別として。