Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Operational Combat Series】MMP「Baltic Gap」

f:id:crystal0207:20140216110229j:plain

Operational Combat Series(OCS)の第11作、「Baltic Gap」が到着。本作のテーマは、1944年夏・ソ連軍によるバルト諸国再征服である。ソ連軍が、白ロシア攻勢・バグラチオン作戦と連動して、ドイツ北方軍集団の孤立&包囲殲滅を狙うも、 ドイツ軍も精鋭グロス・ドイッチュラント装甲擲弾兵師団含む第39、第40装甲軍団による反撃、ドッペルコフ作戦を発動……と云うモノ。 「Drive to the Baltic !」と同テーマではあるが、本作の方が地図範囲は広く、作戦期間も長いスパンになっている。

フルマップ2枚には、ラトヴィア全土を含むバルト三国が描かれ、 カウンター1400個(実質ユニット約800個)と云うOCSとしては手軽なサイズ。 8本のシナリオのうち4本は、ほぼマップ1枚程度に収まるし、デザイナーサイトでは10x10ヘクスに満たない地域だけで遊べる 練習用ミニシナリオ「Polotsk」や、追加シナリオも公開されている。

またキャラクター性あふれるユニットもOCSの魅力だが、本作のドイツ軍はさすが末期戦!と拍手したくなるユニットのオンパレード。 ざっと列挙すると、泥まみれの虎・シュトラハヴィッツ装甲戦闘団、OCS初登場のティーガーII型装備ユニット・第501重戦車大隊、 オットー・カリウスの第502重戦車大隊、SS装甲旅団グロス等の精鋭から、第15、第19SSラトヴィア義勇兵師団、第20SSエストニア義勇兵師団といった いろいろな意味で苦労しそうな人たちまで満載。 重巡洋艦プリンツ・オイゲン、リュッツオゥもユニット化されている。

対するソ連軍は、さすが「Case Blue」の頃から比べれば質も向上し、親衛部隊のアクション・レーティングもほぼ4と頼もしい。航空ユニット数とその補充力もドイツ軍を圧倒し、制空権はソ連軍にありか。 しかし圧巻は、凶悪なまでの砲兵火力。80、90当たり前。 中には144火力とかあり、これ一発撃つのに何SPかかるんだと思ったら、 ソ連軍砲兵にはちゃんと特別ルールがあった。

基本ルールは、補充ポイントがアクション・レーティング別で貰えるようになる等、 変更点もあるが、OCSv4.0さえ頭に入っていれば遊べそうだ。