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Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

GMT「Combat Commnder:Europe」AAR

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超特急で「Combat Commander」のルールを訳してみた。まずカード内容の把握から始めて、地形効果チャートの日本語化まで完了。とりあえず独ソ軍の遭遇戦シナリオ「FAT LIPKI」をソロプレイしてみた。勿論ソロには向かない本作だが、ゲームの進行を確かめるために一応。

さてゲーム開始時には目標チットを引き、VPを設定する。今回は盤上の5目標すべてに3VPが与えられ、F6建物ヘクスのみ7VP加算。数に優るソ連軍は広く展開して5つの目標ヘクスを支配する作戦。ドイツ軍は戦力を分かたず、最高値目標のF6建物獲得に務める。両軍とも偵察任務なので手札は5枚ずつ。ドイツ軍の初期手札は「射撃」2枚、「移動」「突撃」「指揮混乱(スカ)」各1枚。ソ連軍は「射撃」3枚、「突撃」「指揮混乱」各1枚。なんと移動手段無しである。

第1ターン。ドイツ軍は「移動」して目標E8、H8ヘクスを占領。第2ターン。ドイツ軍はさらに「移動」。目標F6建物も占領。ソ連軍は3ターン続けて手札を捨て、ようやく「移動」を手に入れた。第4ターン。両軍は「移動」を使い、新たな目標N5建物へ部隊を送り込む。第6ターン。ドイツ軍は「移動」で目標N5ヘクスへ隣接したが、後手のソ連軍がN5を占領。「突撃」なので機会射撃は受けない。

第7ターン。いよいよN5周辺で戦闘開始。まずドイツ軍がL4へ「射撃」。ドイツ軍攻撃火力は5+ダイスロール8=攻撃ロール13。ソ連軍防御士気は8+果樹園地形修正1+ダイスロール3=防御ロール12。火力ロールに負けたソ連分隊が混乱。第8ターン。ソ連軍は、M5とL4ヘクスで射撃グループを形成し、L5を「射撃」。隣接ヘクスなので「手榴弾」を使い、攻撃火力を2上げたものの、ダイスロールで「作動不良」が発生し、あえなく射撃は失敗。MMGも故障。

第9ターン。ドイツ軍は先ほど混乱させたソ連分隊を「射撃」し、さらなる混乱を与えて、見事に除去。第10ターン。このターンもドイツ軍は「射撃」に成功し、1ソ連分隊を混乱させた。第11ターン。さすがのドイツ軍も「射撃」が1枚のみとなり、手札補充。この1枚を使ってしまっては、機会射撃ができないのだ。しかし手札を捨てても、新たな「射撃」カードは来てくれない。ソ連軍は再びL5を「射撃」。効果は無かったものの事件発生。「戦場の霧」により、両軍は手札を1枚ランダムに捨てるのだが、よりによってドイツ軍は唯一の「射撃」カードを失った。ガーン。

第12ターン。ようやくソ連軍本隊5個分隊が「移動」開始。目標D3ヘクスを占領し、目標F6建物へ接近。しかし唯一の「射撃」カードを捨ててしまったドイツ軍は、機会射撃ができない。第13ターン。「射撃」を持たないドイツ軍は、「突撃」を多用する手に出た。まずM5ソ連軍混乱ヘクスへ進入して、白兵戦で指揮官+分隊+MMGを除去。続く第14ターンも、ドイツ軍は「突撃」でソ連分隊を除去。 目標N5ヘクスも占領したうえ、ソ連軍左翼を全滅させた。相変わらず「射撃」は、持っていないが。逆にソ連軍には「移動」カードが無く、第17ターンまで手札補充が続く。

第18ターン。遂にソ連軍がF6建物へ向けて「移動」開始。ドイツ軍もようやく入手した「射撃」カードで機会射撃を行うも、あえなく失敗。第19ターン。満を持してソ連軍MMGがF6ヘクスを「射撃」。ドイツ軍も初めてイニシアチブカードを使用して、ダイス振り直しを決行。しかし新たなダイス目も腐り、F6内の指揮官+分隊が混乱した。使用されたイニシアチブカードもソ連軍へ。F6建物は続けて「射撃」を受けたが、ダイス差1で辛くも生存。逆に「狙撃兵」トリガーでソ連分隊が混乱するハメに陥った。

第20ターン。ドイツ軍がF6建物内の指揮官を「回復」させると事件発生。「戦死」により選ばれたのは、今狙撃されたばかりのソ連軍ヘクス。追加混乱をくらって1分隊が除去された。ええい巧く当たったもんだ。第21ターン。ドイツ軍が籠もるF6建物は2度の「射撃」を受けるも「隠蔽」で攻撃火力を3減らしてなんとか耐え続ける。第23ターン。とうとうソ連軍の山札が尽き、タイムマーカーが動く。捨て札をリシャッフルして新たな山札としサドンデス判定。7未満が出ればシナリオ終了だが、ダイスロールは9。ゲーム継続。第24ターン。今度はドイツ軍の山札が尽きた。再びタイムマーカー進行。もう一度サドンデス判定を行うと今回は規定の7未満が出てしまいシナリオ終了。ドイツ軍が大差で勝利となった。

とまあ、こんな感じで進行するゲームだと思う。24ターンとは言え、実際に遊んだのは1時間半ほどだろうか。「2枚捨てて2枚引く」だけで1ターンが終わるし。しかし序盤のソ連軍が「移動」できずに3ターンも無為に過ごしたり、「射撃」を持たないドイツ軍が指をくわえて敵を見逃す場面は歯がゆかった。無線機が無いシナリオのため「砲撃要請」「連絡途絶」カードが腐ったし、防御側がいれば「隠匿/野戦構築物」も使えたはずだが。

カードドリブンの宿命とは言え、とにかくカード引きに戦局が左右された。特に振れ幅が大きいゲームなので、それが気になる方もおられるだろう。手札をランダムに1枚捨てるなんて事件も 「いったいこれは何をシミュレートしているのかね」などと言われかねないかも。山札が減るにつれて、出るダイス目も偏ってくる。しかしこれ、シミュレーションゲームと言うよりウォーゲームかなと。「なんじゃこれ」的部分を楽しめるか、振れ幅の大きさを許容できるかがポイント。タイミングの妙に一喜一憂して盛り上がるのも良し、手札が腐ったプレイになって「もう1回!」とやり直せる軽さも貴重だと思う。個人的には物凄く気に入っていて、恐らく来年のヘヴィローテーションゲームになると思う。さあもっと遊ぼう。