Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Operational Combat Series】「Sicily II」Primasole Bridge AAR

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昨日は「Western Sicily」シナリオに続き、「OCS:Sicly II」のイギリス軍シナリオとも言うべき「Primasole Bridge」シナリオを対戦した。今回は自分が攻撃側、連合軍を担当。連合軍は2ターン以内に、アウグスタ、シラクサを占領するのが勝利条件である。チュニジアからはイギリス第1空挺師団(と言っても2個戦闘集団+工兵大隊+砲兵大隊のみ)が降下して空挺堡を築き、それに対して地上部隊(2個歩兵師団+1個機甲旅団)が連結し突破口を拡大するという、小型マーケットガーデン作戦のような趣である。ミニシナリオながら、空挺作戦はもちろん、空軍作戦もしっかりやり、挙げ句の果てに空母まで登場するため、やや内容過多ではある。ちなみに旧版の同シナリオの様子は以下に。

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第1ターン。早速、イギリス第1空挺師団が降下。降下位置がずれ、敵ユニットのいるヘクスに下りてしまうと全滅、という酷な状況だったが、運良くすべて無事に降下し、枢軸軍飛行場も奪取。非活性状態の戦闘機を追い散らすなどして、空挺堡を確保した。

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連合軍には潤沢な砲兵、爆撃機、さらに艦砲射撃もあるため、まずは第1目標のアウグスタに砲撃をかまし、市内に陣取る部隊を混乱させたうえでイギリス第5歩兵師団がこれを奪取。イギリス第50歩兵師団も、混乱したドイツ軍シュマルツ戦闘団を除去した後、突破モードを得て、渡河して降下猟兵スタックを後退させ、カタニアへの道を前進した。

一方、枢軸軍も、イタリア本土から増援の降下猟兵を飛行場へ空輸。これに対しては洋上に浮かぶイギリス空母インドミタブルの艦載戦闘機が迎撃に向かったが、あえなく撃退されてしまった。また密集してしまったイギリス第50歩兵師団+第23機甲旅団スタツクに対し、混乱状態の砲兵による砲撃が当たり、このキラースタックが混乱状態に。これは連合軍の失態。なにもまとめて置く必要は無かったのだ。

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第2ターン。それでも連合軍は、カタニアまでの湾岸道路上に居座る枢軸軍ユニットに砲爆撃を浴びせまくって、いずれも混乱状態に。しかし枢軸軍ユニットは、アクションレーティングが高いため、混乱しても動じることはなく、奇襲を受けないどころか、逆奇襲に及び、連合軍を撃退。連合軍はカタニアまでたどり着けず、敗退となった。川向こうの空挺堡まで地上部隊が連結できなかったという、まさに小型マーケットガーデン作戦な結末に。

こちらのシナリオも、ターンが短い&補給ポイントが少ないため、やはり詰め将棋的というか、パズルを解くような思考が要求された。連合軍は、ひとつ失敗すると、それが大きく響いてしまうのも「Western Sicily」シナリオと同じか。まあターン数の短いOCSシナリオでは、だいたいそんなものだろう。入門者には「Western Sicily」の方が良いと思う。こちらは空挺ルールや空輸ルールも読む必要があるし。とは言え、短時間で終わるので、一回終わったら、ささっと戻して再プレイしやすいのはたしか。自分はまだ未購入だが、懸案の「Beyond the Rhine」「Tunisia II」とまとめて入手しておきたいとは思う……