Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Battalion Combat Series】「Last Blitzkrieg」Breakthrough Campaign with BCSv1.2 Set-Up

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先日購入した「BCS:Last Blitzkrieg」の東側地図盤2枚だけを用いる「Breakthrough Campaign」をセットアップしてみた。ドイツ軍の12月16日攻勢開始から、12月21日までの突破だけを扱う大型シナリオである。2枚だけとは言いつつ、配置するユニットは地図盤4枚のフルキャンペーンとほぼ同じだが、あまり恐れることもない。いくら地図盤の範囲が広かろうが、ユニット数が多かろうが、どうせBCSは、一度に動かすのは10駒程度(1フォーメーション=1個師団・戦闘団ずつ)なので、ソロプレイでも、さほど負担にはならないだろうと考えて。 

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こちらが北部のドイツ第6SS装甲軍戦区。戦線背後で突破に備えているのは、もちろん第1SS・第12SS装甲師団。この攻勢の前日、アメリカ第2歩兵師団が奪った、Wahlersheid(ワーレルシャイト)の十字路が北限になっているあたり、本作が、他のバルジ戦ゲームより、やや狭い範囲を扱っていることが分かる。

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こちらが、中央のドイツ第5装甲軍戦区。橋梁は、通過可能になる日時があらかじめ決められ、開通日時が記されたマーカーが用意されている。

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どのフォーメーションから動かすのか、どのフォーメーションを動かしたのか、忘れないように各部隊のマーカーを盤上と同じように配置して管理。裏返されているのは、シナリオ開始時、すでに完了(Done)状態でゲームを始める部隊(アメリカ第28歩兵師団とドイツ教導装甲師団)。

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こちらは、非公式ながらもオススメしたい、フォーメーション管理カード。BCSでは、各フォーメーション(師団や戦闘団)毎に、現在の疲労度、砲撃ポイント、準備防御に入っているか否か、火力支援があるか無いか、をマーカーで示すが、それを盤上に配置すると、ごちゃごちゃしてしまう。そこでこちらのカードを用いて、別途、各フォーメーションの状態を管理するというもの。ご興味のある方は、こちらへ⇩

https://boardgamegeek.com/filepage/142712/hq-display-cards-bcs-lb-paul-billings

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また今回のソロプレイでは、基本ルールとしてBCSv1.2を用いる他、v1.2の選択ルールもいくつか採用することにした。そのうちのひとつ「命令」ルールは、各フォーメーション毎に、あらかじめ移動先を決めておくというもの。おおざっぱで良いので『パイパー戦闘団:Bullingen(3822)⇨Malmedy(2324)』とか書いておき、この命令はターンが変わるまで有効で(つまりターン中に、急に方向転換はできない)、準備防御や休息もあらかじめ命じる必要がある。とりあえずドイツ軍の進撃路は書いたが、やはり北部の第6SS装甲軍戦区は、ごちゃついている。BCSでは、各フォーメーションの主要補給ルート(MSR)が混じり合うと、本隊の戦闘活動にも影響してしまうので、このように進撃路を考えておくのも有効だと思う。

他の選択ルールとしては「2ヘクス以上での射撃戦では、双方ステップロスの結果を無視する(アウトレンジ射撃の一方的優位性を減らす)」と「敵司令部と補給段列がいるヘクスに進入した際、本当にそこに実在したかどうかチェック(情報の不確実性)」を導入してみる予定。

まあ、難しいゲームではないが、1ターン(=1日)を完遂しようとすると、かなりの数のフォーメーションを動かす必要があるため、リアルに1日かかってしまうかもしれない。この年末年始、どこまで動かすことが出来るやら。とりあえず、ソロプレイ開始……

【Company Scale System】「Tinian : The Forgotten Battle」

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プレオーダーしていた、WWII中隊級シリーズCSS(Company Scale System)第4弾「Tinian : The Forgotten Battle」が到着。その名の通り、1944年7月24日~8月1日までのマリアナ諸島テニアン島での戦いを扱っている。シリーズ前作の「Saipan」「Guam」と併せてマリアナ諸島3部作……だと思ったら、デザイナーのAdam StarkweatherがConsim Worldにて『Victory Gamesから発売されていたソリテア空母戦ゲーム「CV」のシステムを用いたマリアナ戦のゲームを出版し、それとこの3部作をリンクするルールを付ける』とかワケの分からないことを言い出していてびっくり。

元々この「Tinian」は、GTS(Grand Tactical Series)の新作としてデザインされ、Facebook上でも(GTSゲームとして)テストプレイの様子が公開されていたが、それが今や、Compassに移ってCSSに改作されたかと思うと、ある意味感慨深い……

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テニアン島は、フルマップ1枚にちょうど収まるサイズ。マップ2枚のサイパン島、マップ4枚のグアム島と比べると、非常にお手頃なサイズ。キャンペーンシナリオでも全9日間の戦いなので、時間的な意味でも、なんとかなりそうな規模だ。

テニアン島での戦闘は、アメリカ第2海兵師団(陽動)、第4海兵師団(主力)の上陸に始まり、日本軍守備隊は上陸当夜に反撃を行うも撃退され、それ以降、島内に追い詰められ壊滅……というサイパン戦、グアム戦にも似た展開。ルール的にも「Saipan」からほとんど変わっていないと思われる(しかし何故か、バーボンと日本酒カウンターが、マティーニと焼酎カウンターに変更されている)

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両軍ユニットも「Saipan」「Guam」と同じく、アメリカ軍戦車は支援火器扱い、日本軍海岸砲兵は砲を失うと歩兵化する。日本軍守備隊は、陸軍・海軍に別れるが、この地で戦死した第一航空艦隊司令長官・角田覚治中将もカウンター化されている。しかし、いったん角田中将が地図盤上に配置されても、酔っ払って行方不明になる特別ルールもあり、かなりアテにならなそうだ……(どんな評価だこれ

シナリオは3本、キャンペーンも3本(史実・仮想・自由配置)収録。まずは上陸シナリオから味見……とは思うが、あいにくすでに「Saipan」「Guam」で、太平洋の島嶼戦は、お腹いっぱいなので、しばらく積みゲームになりそうだ。まあ、CSSに関しては、恐らく第5弾になるであろう「The Little Land : The Battle of Novorossiysk」(1943年2月、ソ連軍の黒海での上陸作戦)まで放置かなと。まさか先に「Fulda Gap 1985」が出るんじゃないだろうな?

【Advanced Squad Leader】「Objective:Schmidt」

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ASLのサード・パーティ Bounding Fire Production(BFP)が今年発売したヒストリカル・モジュール「Objective:Schmidt」を購入した。本作のお題は、1944年11月初旬のヒュルトゲン森林戦である。ヒュルトゲン戦と言えば、Critical Hit社も独自にヒストリカル・モジュールを出版しているが、あまりCH社に良い印象が無いので(昔は地図盤の印刷ズレが酷かったり、カウンターに間違いが多かったり、その訂正カウンターが裏表逆に打ち抜かれていたり)、ここはひとつ、初めてBFP製品に触れてみようと。

ヒュルトゲン森林戦は、D-DAYオマハ海岸の死闘をくぐり抜けたアメリカ第28歩兵師団が、うっそうとしたこの地を攻めるも、第116装甲師団や第519重駆逐戦車大隊を中心としたドイツ軍の反撃をくらい、オマハ海岸同様に手痛く叩かれるというもの。その後、第28歩兵師団は、休養のためアルデンヌ森林に回されるが、今度はドイツ軍の「ラインの守り」攻勢で奇襲され、3度目の痛撃を浴びるという……

以前、まったく同名の「TCS:Objective:Schmidt」も所有していたが、もうTCSはすべて手放してしまった。TCSも独特で、他に代え難いシリーズではあったが、今現在ヒストリカルな地図盤で戦術級を楽しむなら、GTS(Grand Tactical Series)か、ヒストリカルASLでいいやと感じている。

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フルマップは6枚入っているが、そのうち4枚を組み合わせると、戦闘の焦点であるSchmidtからKommerscheidt周辺地域となる。25mmヘクスサイズなので、遊びやすそうだ。サード・パーティとは言え、印刷・紙質も問題無し。本当は、光沢が無い方が好みだけど。 

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他の2枚をつなげると、副戦場Vossenack周辺となる。こちらは、18mmヘクスサイズ。もしプレイするなら、主戦場のSchmidt~Kommerscheidt戦区の方が、ヘクスサイズ的には遊びやすいかなと。

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カウンターは、1/2サイズが576個、5/8サイズ(車両や航空機)が88個あり。特筆すべきは、両軍ともに格落ちした工兵分隊ユニットが入っていること。アメリカ軍は、本来7-4-7工兵分隊があるだけだが、それがELR(戦闘経験レベル値)を超過して士気チェックに失敗すると、この5-4-7分隊に格落ちするという。またアメリカ軍車両として、ぬかるんだ林道で活躍したM29ウィーズル運搬車が登場している(ドイツ軍に鹵獲されたM29カウンターもあり)。 

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そしてこちらが、ドイツ軍の格落ち工兵ユニット。8-3-8工兵分隊が格落ちすると、5-3-7工兵分隊になるという。このヒュルトゲン森林戦を紹介している「ラスト・オブ・カンプフグルッペ1巻」を読むと、アメリカ第1171工兵戦闘団がVossenackを奪い返したという記述もあるので、実は工兵隊の戦いを再現するためにカウンターが追加されたのだろうか?

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キャンペーンゲームは1本(Schmidt~Kommerscheidt戦区のみ)、シナリオは17本収録。うち10本がSchmidt~Kommerscheidt戦区、7本がVossenack戦区。アメリカ軍工兵によるVossenack奪回シナリオも収録されている。また第519重駆逐戦車大隊もフィーチャーされており、大型シナリオ5(フルマップ2枚使用)では、ヤークトパンター5輌、III号突撃砲6輌、42型突撃砲2輌がアメリカ軍陣地を襲うという、突撃砲祭りのようなシナリオもある。特別ルールは非常に少ないし(7ページ)、そのうち、工兵が登場するシナリオをあたりを試してみたい。

Bounding Fire Productionは最近、フィリピンのコレヒドール戦のヒストリカル・モジュールも発売したが、個人的にはあまり興味が無いのでスルー予定。ただしBFPは、さらにこの先、以前Heat of Battle社が出していたヒストリカル・モジュール「Onslaught to Orsha」(1944年6~7月東部戦線Orshaにおける戦闘)を再版するというアナウンスもあり、そちらには手を出すかもしれない。ヒストリカル系も、あれこれ出ているが、全部手を出しても遊びきれないので、あえて絞って集めていきたい。

【Advanced Squad Leader】「Festung Budapest」

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※War-Gamers Advent Calendar 2018 参加企画

2011年に発売された(そして2017年にも再版されたが、すでに売り切れた)ASLのヒストリカル・モジュール「Festung Budapest」(1944年12月~1945年2月のブダペスト包囲戦)を購入した。今回これを入手するにあたって、ちと妙な(しかしウォーゲーマー諸氏なら、皆さんご経験されているような)経緯があったので、アドベントカレンダー2018に乗っかる形でお伝えしたいと思う。

ことのおこりは、10月にE-bayでASL用の「Off Board Artillery Access Cards」(盤外砲撃要請カードセット)を買ったのが始まりだった。これもまた絶版商品なのだが、到着した商品を確認してみると、あるはずのカードが4枚欠品している。しまった!と思いつつ製造元に連絡してみたが返信無し。そこで販売業者にも連絡すると、こちらはすぐに返信があり『OK。うちからも製造元に連絡してみるよ。私は、彼を知っているが、彼は忙しい人なんだ。その返事が来るまで、まあ、うちのカタログでも眺めてくれよ』というメールと共に、15ページにも及ぶASLの商品リスト(絶版含む)が送られてきたのだ。

自分も、それなりにASL製品は買い集めているが、当然すべてを買い揃えているわけではない。特にヒストリカルASLは、それだけでもうひとジャンルと言えるほど沢山出版されており、予算的な意味でも、購入を諦めたモノが多かった。そのひとつがこの「Festung Budapest」なのだが、リストを見ると、なんと未開封新品があるではないか(もちろんプレミア価格だが、まあ許容範囲)。むむーん、こりゃまた危険なリストが送られてきたもんだ……と思いつつ、結局その業者が、親切にも欠品カードを送ってくれ、そちらに関しては事なきを得た。

その親切さもあったうえ、今年になって「Kampfgruppe Scherer」「Hatten in Flames」とヒストリカルASLにも手を出し始めていたので、そうかこれも何かのご縁だな、これはもうヒストリカルASLをやれというお告げだなと、勝手にウォーゲーム神のせいにして「Festung Budapest」を注文したのである。

まあ、ウォーゲーマー諸氏ならお分かりかと思うが、『ヒョウタンから駒』的に、ひとつの買い物が、予期せぬ次の買い物につながったり、新たなジャンルに手を出すキッカケになる……というのは、良くあること。とりあえずこれは、ウォーゲーム神からのX'mas プレゼントだと思っておこう。

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さて本題。「Festung Budapest」に収録されている地図盤は4枚。ハンガリーの首都ブダペストの中でも、最後まで絶望的な死闘が繰り広げられた、ドナウ河西岸のブダ地区の一部が切り取られている。写真では右上に見える高地が、いわゆる「王宮の丘」で、ヴィエナ門も描かれている。 

カウンターシートは9枚、1/2カウンター総数2140個、5/8カウンター総数240個と、かなりの大作感。来年発売予定のスターリングラード戦合併モジュール「Red Factories」が、地図盤4枚、シート8枚というから、それに匹敵する規模か。

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大量のソ連軍歩兵カウンターに混じって、枠がソ連軍色、中がハンガリー軍色という、ブダ義勇兵(ソ連軍の指揮下に入ったハンガリー人部隊)もあり。 

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ドイツと同盟を組まされ続けているハンガリー軍には、矢十字党カウンターが登場。矢十字党とは、ハンガリーファシズム政党であり、オットー・スコルツェニーSS中佐が指揮したミッキーマウス作戦=王宮の占拠とホルティ総督の確保による政権奪取によって、この包囲戦の時点では、政権党だった。矢十字党は、PAATC(対AFV攻撃)に-1修整、捕虜を虐殺するなど、ゲーム的にも凶暴に描かれている。 

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ドイツ軍カウンターにも、所属部隊マークが描かれている。左が第13装甲師団、右がフェルトヘルンハレ(将軍廟)装甲師団。能力的に違いは無く、キャンペーンゲーム等でその所属を見分けるためのもの。 

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さらにエウロパ戦闘団カウンターも登場。これも特殊能力は無い。 

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キャンペーンゲームは3本、シナリオは17本収録。なかなか大がかりなシナリオが多く、ASL市街戦は面倒でもあるので、ハードルは高め。ただ、ありがたいことに、すでに和訳ルールが公開されているので、少しずつ触れてみたいと思う。来年発売予定の、スターリングラード市街戦モジュール「Red Factories」もすでにプレオーダーしてあるので、それと併せて、2019年のASL学習テーマは、市街戦になるかも。

A grove of ASL 

また今現在、どちらも1945年ハンガリー戦の、OCS(Operational Combat Series)「Hungarian Rhapsody」とBCS(Battalion Combat Series)「Panzer's Last Stand」がプレイテスト中なので、将来本作と併せて、分隊級ASL・大隊級BCS・師団/連隊級OCSという3スケールで末期東部戦線がプレイできるのでは?と夢想しているが、さてそれが実現するのは、何年後になることやら。

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ちなみに親切なその業者は、オマケとしてASLの個人兵カウンター(どこのサード・パーティ製だろう?)と、アメリカ第2機甲師団の部隊章を送ってくれた。ちょっとしたサービスだが、こういうことをしてもらうと、また利用しようという気持ちになるものだ。さて、他に何があったかな……(と言って、また彼のカタログを眺める)

【参考文献】フランツ・クロヴスキー「ヘルマン・ゲーリング戦車師団史(上下)」

ヘルマン・ゲーリング戦車師団史〈上〉

ヘルマン・ゲーリング戦車師団史〈上〉

 
ヘルマン・ゲーリング戦車師団史 下

ヘルマン・ゲーリング戦車師団史 下

 

前々から探していた「ヘルマン・ゲーリング戦車師団史」の下巻(現在品切れ)を、王子の古書店で発見。おお良かったと思いつつ、下巻だけ持っていても仕方ないので、池袋に出て、正規に上巻も購入。2007年発売当時はスルーしてしまったが、やはりこういった戦史は、早めに買っておかないと……

最終的には「降下戦車軍団」というワケの分からない呼ばれ方をするが、空軍の警察大隊を母体として、やがて空軍地上部隊ながらも装甲師団となったこの部隊の、紆余曲折的な歴史が語られている。上巻では、東部戦線、北アフリカ、シチリー島での戦闘が、下巻ではイタリア(アンツィオ戦含む)、東部戦線での戦闘が収録。

自分の手持ちウォーゲームの中で、ヘルマン・ゲーリング師団が目立つ作品と言えば、やはり「OCS:Sicily」「OCS:Sicily II」だろうか。昨年「OCS:Sicily II」はキャンペーンプレイを行ったが、本書を読むとまたプレイしてみたくなる。

【Advanced Squad Leader】「Hell's Highway」

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Lone Canuck PablishingのASLヒストリカル・モジュール「Hell's Highway」を購入。このメーカーは未見だったので、とりあえずどのようなクオリティなのか、確かめる意味での試し買い。実際には、ジップロック入りの、簡素な同人モジュールといったところか。

お題は、1944年9月22~23日、マーケット・ガーデン作戦でVeghel橋近郊に降下したアメリカ第101空挺師団に対する、ドイツ第107装甲旅団の攻撃を扱っている。この戦闘は「GTS:Where Eagles Dare」で経験しているし、スケールとシステムを変えて見たいと思って。

http://www.lonecanuckpublishing.ca/index.htm

シナリオは5本収録。その他にキャンペーンとして、22日午前・午後・夜間・23日午前・午後という5つの戦術任務(Tactical Mission)シナリオを連結し、各シナリオ毎に勝敗を競うのではなく、キャンペーン全体の戦術任務が達成されたかどうかを争うシステムが導入されている。また先のシナリオで現れた効果が、その後の戦術任務シナリオにも影響し続けるというルールも。たとえば『もしいったん「捕虜の虐殺(ルールA20.4)」が行われたら、その後でも「無慈悲=捕虜の拒否・殺害」(A20.3)が適用される』とか。

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地図盤は、フルマップ1枚。Mariaheideという村周辺が描かれている。地図盤は、MMPの純正品に近い、マットな仕上がりで、なかなか好印象。地図盤1枚に収まっているのも、手頃感がある。

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しかしこのMariaheideという村、「Where Eagles Dare」の地図盤で探しても、その地名は見当たらない。Google Mapで調べると、たしかにVeghelとUdenの間にあるので、恐らくヘクス84.122のHooge Hei~83.124のLage Heiあたりだと思う。「WED」の地図盤で言うと、Veghel・Son・Udenの3マップが連結する、一番ややこしいあたりと言えば、お持ちの方は分かるだろうか。

「WED」でも以前、この第107装甲旅団の攻撃シナリオをソロプレイしたが、ドイツ軍の士気崩壊ルールによって、結構あっさり終わってしまった感がある。まあ所詮、2日だけの攻撃だったので、作戦級規模で見れば尻切れトンボな攻撃だったかもしれないが、そういった戦闘こそ、ASLスケールで描くのに適していると思う。まあ、今回はお試し買いだし、優先順位的には、とりあえず後回し。

【Advanced Squad Leader】「ASL Steel Master Module A+B」

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「ASL Steel Master Module A+B」を購入。こちらは、Countersmith Workshopというサード・パーティが2011年に出版した、ASLの砲塔カウンターセットである。ASLでは、戦車が砲塔の向きを変えた場合、汎用の砲塔カウンターを使って示すが、II号戦車もケーニッヒスティーガーも同じカウンターを使い回すのはつまらん!という声に応えている。Aセットがドイツ軍とソ連軍用、Bセットがイギリス軍とアメリカ軍用。各セットともカウンターシート3枚ずつ、各780個ずつ。なぜかAセットはマットな印刷で、Bセットは光沢な印刷。それ以外の各国軍は、ご勘弁をという感じか。(Countersmith WorkshopのBlogは2011年11月以来、更新されておらず、Facebookも2012年2月止まり) 

Countersmith Workshop

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実際の車両に合わせた砲塔カウンターを使うのは、もちろん雰囲気も高まるが、データ的にも便利になっている。車体と砲塔で異なる装甲値も書かれているし、両面で操作班露出状態(CE)とハッチ閉鎖状態(BU)も切り替えられる。また機関銃や近接防御兵器(sN)が使えるかどうかなども表示されている。 

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先日購入した車両・砲兵器カード、盤外砲撃カードに続いて、これもまたASLプレイを助けてくれるアイテムになってくれるだろう。こうやって非正規商品を付け加えることで、ASLコレクションを自分好みにカスタマイズしていくのは、自動車のカスタム化に似ているかもしれないなあ……と、ちょっと思った。