Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】ASL173「Father Sunshine」Solo-Play AAR

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春先に購入したASLフィンランド軍モジュール「Hakkaa Päälle !」のシナリオを、まだひとつしか触れていなかったので、久しぶりにソロプレイ。今回選んだのは、ASL173「Father Sunshine」シナリオ。1944年6月29日、継続戦争終盤、激戦地ポルティンホイッカ(Portinhoikka)の十字路に陣取るソ連第45親衛歩兵師団+第27戦車連隊の部隊に対し、フィンランド第50歩兵連隊が突撃砲部隊の援護を得て、深夜に攻めかかるというシナリオである。

フィンランド軍には、鹵獲したソ連ISU-152重突撃砲が登場するが、あいにく「Hakkaa Päälle !」にもフィンランド軍用ISU-152カウンターは用意されていない。なにしろフィンランド軍が鹵獲したISU-152は、戦争を通じてたった2輌のみ、しかも戦闘に投じられたのは1輌だけ、この6月29日の戦闘だけだそうだ。この戦闘経緯は、イカロス出版の「WWII イギリス・フランス・イタリア・フィンランドハンガリーの戦車」か、元記事が掲載されている「ミリタリー・クラシックスVol.55」か、梅本弘氏の「流血の夏」(特に341-342ページ)をご参照くだされ。 

WWIIイギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車

WWIIイギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車

 
流血の夏

流血の夏

 

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さてソロプレイ開始。第1ターン表。先攻フィンランド軍には、ISU-152、III号突撃砲(Sturmi)✕2、T34/76(Sotka)✕2、T-26C、BA-20装甲車が登場するが、そのうち5輌が、6ターン表までに、主兵器が無事なまま、地図南端から盤外突破すれば勝利である。また初期配置されたソ連軍のT34/85戦車を撃破すれば、1輌突破と同じくカウントされる。とりあえずフィンランド軍は、様子見とばかりに、Sturmi突撃砲を先頭に、車体遮蔽(ハルダウン)したT34/85に接近。Sturmiの初弾は、運良くT34/85に命中したが、撃破ナンバーに1足らず、衝撃止まり。T34/85の乗員も、良くこの衝撃に耐え、冷静さを保った。 

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第1ターン裏。衝撃に耐えたT34/85は、車体遮蔽したまま砲塔を旋回させ、果樹園の向こうに現れたSturmi突撃砲を射撃。これが見事命中し、突撃砲を撃破した。

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第2ターン表。フィンランド軍第二波、Sotka✕2輌が地図北端から登場。ポルティンホイッカの十字路(多分、地図盤37P5の十字路)近くで、やはり車体遮蔽しているT34/85に接近する。また2輌目のSturmi突撃砲も、西側のT34/85に接近したが、これまた臨機射撃一発で撃破されてしまった。しかしこの犠牲を払いつつも、ISU-152は、T34/85の側面に進出。さらに第3ターン表には、フィンランド軍第三波として、T26C、BA-20が来援している。 

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第3ターン裏、T34/85に対するISU-152の防御射撃が、なんとDR2で致命的命中!T34/85は、2倍の砲威力で装甲を叩き割られ、あえなく撃破・炎上した(ちなみに史実では、ISU-152はヒエタネン中尉指揮)。 

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一方、東のポルティンホイッカの十字路には、ソ連援軍の新たなT34/85が1輌+対戦車ライフル装備のエリート歩兵分隊が駆けつけている。十字路を守るT34/85に対しては、フィンランド軍9-2戦車指揮官(多分、史実でのバイノ・ミッコラ少佐)が乗るSotka戦車が正面から撃ち合い、その間にもう1輌のSotkaが側面に迫ったが、これが射撃DR12を出し、主砲故障。続く回復フェイズでもdr6を出し、完全に主砲が使用不能となってしまった。ミッコラ少佐のSotkaも、T34/85に命中弾は与えているが、正面装甲が撃ち抜けず苦戦中(APCR弾使用も宣言したが、必要なナンバーが出なかった。DR3以下では無理も無い)。  

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このまま正面からT34/85✕2輌と殴り合えば、そのうち力負けするのは確実。だったら生きている車両があるうちと……第5ターン表、ISU-152がいち早く盤外へ突破。ミッコラ少佐のSotkaも、T34/85からの臨機射撃をかわしつつ、射撃位置から離れ、南下を開始した。

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第5ターン裏。突破せんとするT26C軽戦車に向かって、ソ連対戦車ライフル班が接近するが、フィンランド軽機関銃分隊が臨機射撃を加え、DR3でこれを除去。しかし追いすがるT34/85が、ミッコラ少佐のSotka戦車の背後に迫り、これを撃破。乗員は脱出に成功したので、ミッコラ少佐も無事だろうが、西側で突破しようとしたBT-20装甲車も、T34/85の追撃をかわせず、あえなく撃破。フィンランド軍は、最後の第6ターン表で、残るT26C軽戦車の盤外突破は確保されたものの、2輌突破+1輌撃破では勝利条件に及ばず、ソ連軍の勝利と相成った(それもまた史実通り)。

今回は、ISU-152のラッキーヒットが出たが、さすがT34/85は堅い。フィンランド軍は、むしろSotkaを囮にして、砲威力に勝るSturmi突撃砲を側面に送り込むべきか。いやT34/85なら、正面からのSotkaの砲威力なんざ無視してもいいか。もちろん地形の厄介さもあって、足が速いはずのBT-20装甲車も、おいそれとは突破できないかなと。まあ「流血の夏」を読んだうえで、継続戦争の雰囲気を味わうには良いシナリオかも。これからも、戦記本で読んだ戦闘をシナリオから見つけ出してプレイするのが良さそう。プレイバランスなんて知らんわ。トーナメント・プレイヤーじゃないしね。

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ちなみにこちらが、先日入手した車両カード。少し厚めの紙に印刷すると、良い感じだし、砲兵器による射撃解決もかなりスムーズだった。まあ、もしもこの数値が間違っていても気がつかないという問題もあるが、とりあえず信頼するしか……(^_^;)

【Wargaming Column】TAMIYA 1/35 Military Miniatures 50th Anniversary

Armour Modelling 2018年 10 月号 [雑誌]

Armour Modelling 2018年 10 月号 [雑誌]

 

いつも立ち読みで済ませている(スマン)「Armour Modeling」誌を珍しく購入。なにしろ今月号は、タミヤの1/35ミリタリーミニチュア50周年号。自分自身も49歳だし、ご多分に漏れず、タミヤの1/35戦車プラモからミリタリー趣味に入り、ウォーゲームにたどり着いた一人なので、つい買ってしまった。

今月号掲載の1/35MM製品カタログを眺めつつ、自分の1/35MM歴を振り返ると、1979年10~11月頃に、近所の駄菓子屋で売っていた「ロシア歩兵セット」を買ったのがキッカケ。その後、タミヤカタログを買い、タミヤニュースを購読するようになり、新製品として74式戦車が出た(1979年12月発売)のは覚えている。そこから今でも地元でウォーゲームを遊ぶkarter氏とのブンドド(プラモ戦争ごっこ)が始まり、お互いプラモデルで自軍の戦力を拡充していった。当時は『相手が作ったモノは作らない』という不文律があり、すでにkarter氏はタイガーI、III号突撃砲、マーダーIIなどドイツ軍車両を作っていたため、こちらはアメリカ軍寄りでM41、M5A1などを作っていた。いやむしろ戦車より、M3A2ハーフトラックやM113APCを作っていた記憶が強い。機械化歩兵好きだったのか? 多分「戦国自衛隊」(映画版とマンガ版両方)の影響が強かったんだろうなあ。

最後に作ったのは、M151A2(1982年4月発売)。その次に出たM1エイブラムズ(1982年9月発売)以降はまったく触れていない。なぜならその間の、1982年6月に、最初のウォーゲームとしてアバロンヒルの「Panzer Leader」を買ってしまったからだ。プラモのブンドドより、これからはウォーゲームだと。

ただ、今でも自分たちは、1/35MMで培ったミリタリー初期衝動を引きずったまま、ウォーゲームを楽しんでいる。先日もKarter氏と「CSS:Montelimar」をプレイした際、V号パンター中隊が暴れ回るのを楽しんだ後、『結局、俺たちは(特にWWIIの)戦車が好きなんだよね』という話になった。自分も、ウォーゲームは古代戦やらナポレオンやらにも手を出したが、散々断捨離した結果、手元に残ったのはWWIIモノばかり、しかも戦略級は皆無、どれも戦車の車種が反映されるような、大隊~中隊~戦術級スケールのウォーゲームばかりだ。今月の「Armour Modeling」誌を見ていても、その戦車が出てくるゲームが遊びたくなっている。ナースホルンの出てくるASLのシナリオあったかな?とか。そういうウォーゲーマーなのだ、どこまで行っても……と、今月号を眺めつつ、再確認した次第。

【Advanced Squad Leader】LFT「Kampfgruppe Scherer : The Sheild of Cholm」

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2011年にフランスのLFT(Le Franc Tireur)から発売されたASLヒストリカル・モジュール「Kampfgruppe Scherer : The Sheild of Cholm」をヤフオクにて落札(未競合)。本作は、1942年1月~6月にかけて行われたホルム(Kholm/Cholm)包囲戦をASLシステムで再現するもの。発売当時も、かなり惹かれていたが、ヒストリカルモジュールまで手を出す余裕は無いなあ、でも気になるなあ……とか思ううち絶版になってしまった。ただし現在では、LFTが受注生産を受け付けているし、何より2018年になって「Kampfgruppe Scherer Player's Guide」なる追加モジュールも発売されたので、それを注文するのに併せて、本作も落札してしまった。受注生産だと110ユーロ=約14500円+送料なので、落札した方が安かったし。

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何に惹かれたかと言えば、この冬季戦仕様の地図盤である。通常のASLでは、緑野を表した地図盤を使いつつ『でもこのシナリオは冬なので、雪が積もっていると思ってね』という体でプレイするが、正直、あまり気分は出ない。VASL(Virtual ASL)なら冬季仕様の地図盤が表示されるが、そこはあくまで実体の地図盤でプレイしたい派なので。 

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そして夏期用(と言うか泥濘期用)の地図盤も入っている。ホルムの街は、河岸段丘の両岸に位置しており、地形としても興味深い。街には、史実通り、GPU(ソ連国家政治保安部)の収容施設があったり、包囲下のドイツ軍に補給物資を持って来て着陸したグライダーの姿も描かれている。

ホルム包囲戦は、1942年1月のソ連軍の冬季攻勢によって始まっている。ホルムは、デミヤンスク同様、包囲下に陥ったものの、航空補給によって食いつなぎ、解囲まで3ヶ月以上、持ちこたえたという、なかなか勇ましい物語なのだが、その成功のおかげで、後に「だったらスターリングラードも航空補給で何とかなるだろう」という悪しき先例になった戦場でもある。ちなみにWikipediaの「ホルムの戦い」のページがやけに詳しくてびっくりした。

ホルムの戦い - Wikipedia

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ホルム包囲陣司令官となった第281警備師団長シェーラー少将(Gen.Scherer 10-2)、雑多な部隊をまとめた第218歩兵師団第386歩兵連隊長マニティウス大佐(Oberst Manitius 9-2)もユニット化されている。他にも、ソ連スキー大隊兵、レンドリースのマチルダII戦車カウンター等が収録。 

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シナリオは、冬季8本、泥濘期7本、キャンペーン2本収録。これに「Kampfgruppe Scherer Player's Guide」で、さらにシナリオが追加されるらしい。

できればルールを訳して、小規模シナリオぐらいはプレイしたいが、翻訳する余裕があるかどうか。もしかするとコレクターズアイテムとして死蔵するかもしれないが、まあそれはそれで。 

【Advanced Squad Leader】ASL車両・砲兵器データカード

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http://www.aslcards.com/ にて、ASL用の車両・砲兵器データカードセット(私製・PDF版)を購入した。主要国セットがデータ700種20ドル、中小国セットが300種5ドルという破格値である。Buy Now(購入)ボタンを押し、Paypalでの支払を済ませた後、店舗に戻るボタンを押すと、データのダウンロードリンクが表示される。ざっと見たところ、かなり使えそうなカードだった。

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データは印刷も可能。英語とは言え、シナリオに登場する車両・砲兵器だけを印刷して手元に置き、プレイ中に参照するには非常にイイのでは!

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フィンランド軍データは、スキャンが間に合わなかったのか、右下のカウンター画像が抜けているが、まあ問題無し。

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そろそろ「Yanks 2nd」を購入して、今年の秋はまたASLに取り組もうかなと思っているので、その際はこのデータカードも使っていく予定。これからのASLプレイがかなり円滑に、かつ楽しくなりそうだ。

【Company Scale System】「Montelimar : The Anvil of Fate」Opening Blows : 11th Panzer Attacks ! AAR

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昨日は、8ヶ月ぶりにKarter氏と自宅会。まだCSSを対戦していなかったので、「CSS:Montelimar」の 「Opening Blows : 11th Panzer Attacks ! 」を選択。Karter氏はドイツ軍、自分は連合軍を担当。前回ソロプレイした時、ドイツ軍は西寄りの高地を目指したんだよと告げると、Karter氏は『ならば今回は東寄りで』と攻勢軸を決定。ちなみに両軍とも、相手に勝利ポイント(VP)を献上する形で増援部隊を獲得。なにせこれをやらないと戦車隊が出てこないので。 

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ドイツ第11装甲師団の各部隊は、東の平原に進出し、占領すればVPが得られるCleon d'Andran村(ヘクス4741)と、アメリカ軍砲兵陣地でもあるMarsanne(3635)へ接近。第3ターン(1100時)には、連合軍も派兵ポイント(DP)2を支払って、先手を取るチャンスがあったが、後々のことを考えてスルー。しかしこれが裏目に出た。ドイツ軍は、先に増援路でもあるMarsanneに砲撃を撃ち込み、この第3ターンにアメリカ軍戦車隊(M4シャーマン中隊✕2、M10駆逐戦車中隊✕1)が登場する前に、弾幕によってスムーズな前線到達を阻んできた。一方ドイツ軍には、早くも師団戦車大隊のV号パンター✕2個中隊が増援に登場。これが第11装甲師団チット、戦車大隊フォーメーションチット、直接指揮チットで3回活性化し、あっという間に前線展開を終えてしまった。さらに不運だったのは、アメリカ軍戦車隊が登場する前に、イベントで連合軍にヒーローマーカー(火力+1、防御修正-1、練度+2)が登場したこと。戦車隊登場後なら、M10あたりにヒーローを乗せて、V号パンターに立ち向かわせたかったが…… 

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対するドイツ軍には、第4ターン(1300時)、やはりイベントでヒーローが登場。これがV号パンターに乗り、『情け無用!ファイア!』とばかりに、森ヘクスに隠れていたM3スチュアート軽戦車中隊を一撃で全滅させ、Cleon d'Andran村に立て籠もっていたアメリカ軍歩兵中隊も榴弾で吹き飛ばす活躍。お前は、西部戦線版「黒騎士物語」か!

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このV号パンター+ヒーロースタックはさらに 、いまだ移動モードでのろのろと射撃位置に着こうとしていたM4シャーマン中隊を発見。これまた一撃でシャーマン中隊を撃砕する暴れっぷりを見せた。

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ドイツ軍もチットを購入するDPには苦しんだものの、常に戦車大隊チットを投入して突破口を開こうとした。最後はMarsanneの東で、生き残ったアメリカ軍戦車隊と睨み合う形になったが、第5(1500時)ターンまで終えた時点でドイツ軍22VP:連合軍11VPという、ダブルスコアで勝利した。もっともドイツ軍が除去した3ユニットは、すべてヒーロー乗車のV号パンター中隊だったが……。

一応それ以外の部分では、いつものように砲兵部隊による弾幕の応酬⇨双方、偵察装甲車を繰り出して、敵砲兵の位置を観測し、対砲兵射撃を誘導⇨その偵察装甲車を戦車で撃退という、ある意味、真っ当なWWII戦術戦闘が展開されていた。

またフランス国内軍(レジスタンス)が、ドイツ軍砲兵陣地を観測するために接近し、それを阻止するため、高射砲を失って歩兵化したドイツ軍高射砲(の要員)大隊が戦うという「ラスト・オブ・カンプフグルッペ」的な展開も……

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今回Karter氏は、GTSプレイ経験あり、CSS未プレイという状態だったが、やはり『たしかにGTSよりシンプルになっているけど、簡単になったというほどではないし、大味になったような気もするし、システムの微妙な差を覚え直すのがちと面倒……』という、共通した感想だったようだ。

自分個人としては、やはり戦車戦になると、CSSの大味さが見えてくると感じた。GTSの「射距離による火力の減衰」はCSSには無いし、単一装甲目標への射撃結果は「全滅」か「潰走」という二択だし。また砲兵と前線部隊の紐付け的制限(今、この砲兵中隊は、この前線部隊の支援砲撃を行っているので、他の部隊からの支援要請は通じにくい)も無いので、そのあたりのユルさも気になっている。なので個人的には、GTSCSS、どちらか選べと言われたら、迷わずGTSを選ぶだろう。

しかしCompass Gamesのプレオーダーには、「Tinian」に続いて、遂に「Novorossiysk」「Fulda Gap」が登場。このシステムでのWWII東部戦線、1980年代WWIIIモノともなれば、興味津々である。GTSも1944年のバルジ戦を扱った「Race for Bastogne」がプレオーダーに上がったし、そういったラインナップを見ていくと、やはりこれからも引き続き、GTS/CSSは要注目ということか。

http://www.multimanpublishing.com/tabid/59/ProductID/361/Default.aspx

https://www.compassgames.com/preorders/css-the-little-land-the-battle-for-novorossiysk.html

https://www.compassgames.com/preorders/fulda-gap-a-css-game.html

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」Campaign 8-26 July Solo-Play AAR

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「OCS:Smolensk」のキャンペーンに再挑戦してみた。前回は、ドニエプル河を渡る際に架橋マーカーを2つ使ってしまったが、今回は頑張ってBykhovを橋頭堡にする予定。しかし3つしかない建設マーカーは、架橋に1つ、飛行場に2つだと思うが、まだ飛行場をどのあたりに建てるかがよく見えていない。 

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まず第1(7月8日)ターン。懸案のBykhov(ヘクス1305)に立て籠もるソ連第5空挺旅団は、ドイツ第3装甲師団の慎重な攻撃で除去したものの、このターンでは渡河に至らず。Mogilev(1510)に迫った第10装甲師団も、オーバーラン✕2で攻め込んだものの、DR(ダイスロール)2というていたらく。

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航空支援も、前回同様、命中が2/8という有様だったが、北部では、第7装甲師団がVitebsk(1927-28)を占領している。 

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第2(7月12日)ターン。Bykhovの橋頭堡から、第3装甲、第10装甲擲弾兵、SSライヒ師団が渡河。Mogilev北の陣地を攻めた第10装甲師団は、ソ連第100歩兵師団(AR3と頼もしい)に逆奇襲6シフトを喰らって、2ステップロス敗退。

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北部では、突出した第20自動車化擲弾兵師団が、ソ連軍歩兵の補給線妨害に遭っている。 

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第3(7月15日)ターン。なんとドイツ軍の増援SP(補給ポイント)が最低の3に決定。これ、あれだ。もし史実で起きていたら、グデーリアンあたりが戦後に回想録で『あの時、我が軍に十分な補給さえあれば、スモレンスクを早期に陥落できたのに』とか書かれてしまう奴だ。

仕方なく、このターンは攻勢を控え、次ターン以降の攻勢準備とした。ちょうど中央の戦線には、増援の歩兵師団が到着し、翌ターンのShklov(1614)での架橋を待つことに。

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南部も補給不足のため、いったん停止。一応、燃料の要らない第1騎兵師団が打って出たが、DR2で退却……。対するソ連軍は、この機に乗じて、前線から歩兵師団を後退させ、戦線を繕うことに。その背後には、予備モードにした砲兵部隊を配置し、リアクションでドイツ装甲師団を迎え撃つ構え。

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攻勢を控えるとは言え、北では、後方を遮断された第20自動車化師団を救うため、第12装甲師団が出動。とりあえず第20師団に補給線は通したものの、第12装甲は、オーバーラン✕2で2ステップを喪失。このようなソ連軍の受動的反撃により、ドイツ軍の切っ先も徐々に鈍りつつある。

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第4(7月19日)ターン。地図北端から、第19装甲師団、第18自動車化擲弾兵師団が登場。Smolensk街道を目指して南下開始。

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中央では、Shklovに架橋マーカーを配置。ドニエプル対岸へ部隊が送り込まれたが、ソ連第1機械化師団を中心とする反撃によって、突撃砲大隊1、装甲猟兵大隊1が除去され、渡河点は1ヘクスのみに封じ込まれている。

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南部では、Mogilevが包囲完了。唯一立て籠もるのは、精鋭NKVD連隊。ドイツ軍は、いまだ補給ポイントが少ないため、各師団から歩兵連隊を抽出して戦線を構築。 第3装甲師団は、ソ連第50戦車師団を襲ったものの、ここでもDR2が出て1ステップロス。

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第5(7月22日)ターン。Mogilev陥落。このターン、ようやくドイツ軍の前線補給も回復し、装甲師団群も息を吹き返した。Mogilevから進出した第4装甲師団は、オーバーランで歩兵師団を蹴散らしたうえ、ソ連第21軍司令部に肉薄。あいにくソ連軍のリアクション砲撃で混乱(DG)したが、ようやくの前進である。

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北部では、第19装甲師団オーバーランで敵歩兵師団を除去し、敵の補給ポイント1SP2Tを奪ったうえ、ソ連第19軍司令部に接敵(しかし攻撃自体は痛み分けのAo1Do1)。

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中央では、渡河点から進出した第10装甲師団が、ソ連第1機械化師団に手痛いダメージを与え、第17装甲師団は、Orsha北で粘っていた陣地へ突入。しかしOrsha包囲には、まだほど遠い……

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第6(7月26日)ターン。北部では、燃料不足で待機させられていた第20装甲師団が、一躍前進。しかし第12装甲・第20自動車化師団は、依然、Rudnyaで停止中である。 

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中央では、Shklov橋頭堡が拡大中。

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南部でも、Mogilev攻囲部隊が前進に転じているが、ソ連軍も整然と防御線を構築中。

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……というあたりで、今回のソロプレイは終了。二度目は、もう少し上手くやれると思ったが、全然そんなことはなかった(^_^;)  まあ今回は、序盤でドイツ軍の補給不足もあったが、やはり史実同様、第3ターンにSmolensk攻略というのは、かなりハードルが高い気がする。もっとも、ゲームデザイナーHans Kishel+デヴェロッパーJohn Kisnerというコンビの、1940年フランス戦を扱った「OCS:The Blitzkrieg Legend」もこのようなプレイ感だったので、本作も『電撃戦は楽ではなかった』シリーズなのかも。

【参考文献】「ラスト・オブ・カンプフグルッペ V」

ラスト・オブ・カンプフグルッペV

ラスト・オブ・カンプフグルッペV

 

買いそびれていた「ラスト・オブ・カンプフグルッペ V」を購入。今回気になった記事は、第111~第113戦車旅団のロレーヌでの戦闘。「OCS:Beyond the Rhine」では、いずれの旅団も3個ユニット(戦車大隊2+歩兵連隊1)として登場しているが、あいにくまだロレーヌ戦のシナリオはプレイしていない。ただ、ここまで細かい戦闘だと、OCSよりも、むしろ2019年発売予定の「GOSS:Lucky forward」(パットン第3軍のロレーヌ戦を大隊レベルで再現)を期待したい。